WEC“プロローグ”テスト2日間実施 トヨタは約4300km走破も、小林可夢偉「やるべきことは多い」

WEC“プロローグ”テスト2日間実施 トヨタは約4300km走破も、小林可夢偉「やるべきことは多い」

2月21日から22日にかけて、カタールでWEC(世界耐久選手権)の公式プレシーズンテスト”プロローグ”が行なわれた。

2025年シーズンのWECは、2月28日決勝のカタール1812kmで開幕を迎える。それに先立ち、同じカタール・インターナショナル・サーキットを舞台に2日間のテストが行なわれた。

4セッションで計14時間の走行が行なわれたが、初日のセッション1はフェラーリのAFコルセ83号車がトップとなり、セッション2はキャデラック勢がワンツー。2日目はセッション3で昨年王者のポルシェ6号車、セッション4はBMWの20号車がテスト最速タイムをマークするなど、セッションごとにトップが入れ替わる結果となった。

WEC“プロローグ”テスト2日間実施 トヨタは約4300km走破も、小林可夢偉「やるべきことは多い」

BoP(性能調整)により、テストおよび開幕戦にハイパーカークラス最重量のマシンで臨むトヨタ勢は、7号車がセッション2とセッション4で8番手になったのが最高と、上位に顔を出すことはなかったが、ドライバーを第一に考えた車両セットアップと戦略の確認、セットアップとタイヤの挙動の評価を進めるなど、レースに向けた準備に集中。大きなトラブルなく、2日間総計792周、4291kmを走破した。

チーム代表と7号車のドライバーを兼ねている小林可夢偉は、テストを総括し「来週のレースウィークへ向け、この2日間でしっかり準備すべく、最善を尽くしました」とコメント。ペース面では少しライバルから遅れているものの、さらにペースを引き出したいと語った。

「全体的に、2日間を通して特に大きなトラブルもなく、2台共に多くの周回を重ねることができました。ペースという点では現時点ではまだ少し後れを取っているように見えます」

「しかしこれからの数日間、更なるパフォーマンスを引き出すべく努力を続けます。まだやるべきことは多くありますので、来週の結果を楽しみにしましょう」

また、今季WECデビューを果たすアストンマーティン・ヴァルキリーの2台は大きな注目を集めた。ノンハイブリッドでV12の6.5リッターNAエンジンを搭載するという、今や異色とも言えるパワートレイン構成だが、WEC側もそのエンジンサウンドをフィーチャーし、連日動画をSNSに投稿した。

タイム的にはクラス最後方に沈むことも多かった2台のアストンマーティン・ヴァルキリーだが、致命的なトラブルはなく2日間のテストを終えている。

WEC“プロローグ”テスト2日間実施 トヨタは約4300km走破も、小林可夢偉「やるべきことは多い」

一方、このテストでまさかのトラブルに見舞われたのが、LMGT3クラスのフォード・マスタングGT3。プロトン・コンペティションの77号車がセッション1で火災に見舞われ、以後のセッションを欠場することになったのだ。

セッション残り30分のところでベン・タックがドライビング中に火災が発生。チームは開幕戦のプラクティス開始までにマシンを準備するとしている。

なお、LMGT3クラスはアコーディスASPチームのレクサスが初日の2セッションでトップタイム。セッション3はTFスポーツのコルベットZ06 LMGT3.Rがトップ、セッション4はビスタSFコルセのフェラーリ296 LMGT3がワンツーとなっている。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次