MotoGPを引退した後、現在はKTMのテストライダーやDAZNでのコメンテーターを務めているポル・エスパルガロは、2025年の主役はマルク・マルケス(ドゥカティ)になると語った。
開幕が間近に迫ってきているMotoGP。2023年限りでMotoGPを引退したエスパルガロは最近、motorsport.comのインタビューに応え、今シーズンの注目ポイントであるドゥカティのマルケスとフランチェスコ・バニャイヤについての分析を語った。
「間違いないよ」
2025年のタイトル争いはマルケスが有力という考えについて訊かれたエスパルガロは、そう答えた。
「マルクが世界選手権(のタイトル)を争わないなんていうことは考えられない。才能や成熟具合、勇気や野望……そういったことについて言えば、彼は最も完成されたライダーのひとりだ。今の彼は、すべてを手にしていると思う」
「それにとても苦しい時期から抜け出してきた。怪我や芳しくない結果もあって、彼はキャリアを通じてとても重要だった人達と別れてでも、望むべき場所へ向かったんだ」
「今の彼にはすべてが揃っている。ドゥカティのファクトリーチームに入り、昨年もタイトルを争ったライダーのチームメイトのポジションを得るために、懸命な努力をして来たと思うよ。実際、マルクに無いモノはないし、彼は他のライダー全員にとってバニャイヤ同様に倒すべきライダーなんだ」
一方でバニャイヤについては昨年を通じて「大きな賭けはせず、フェアプレーの戦略で戦って来たと思う」と語っている。
「彼は自分の時間を上手くコントロールしている。とても頭の良いライダーだし、そういった戦い方をする人でもあると思う」
しかし、マルケスをチームメイトに迎えている以上、好むと好まざるとにかかわらず、プレースタイルに求められるモノもあるとエスパルガロは指摘した。
「でも、彼にとって今年はかなり難しい年になるだろう。なぜならマルクがチームメイトとして隣にいると、好むと好まざるとにかかわらず、一歩前にでて、多くの瞬間で決断力を発揮していく必要があるからだ。それにコース上以外でも戦っていく必要がある」
「マルクはコース外やピットでも色々と仕掛けるやつで、とても戦略的である種バレンティーノ・ロッシのようなスタイルでもある。だから、今年はまた違ったペッコの姿……僕はより強く勇敢な姿を見られると思う」