インテル指揮官が浦和戦で想定外の展開に困惑「ボールをキープすると思っていた」

イタリア・セリエAのインテルは、現地時間6月21日にクラブ・ワールドカップ(W杯の)第2戦で浦和レッズに2-1で勝利した。クリスティアン・キヴ監督は、浦和の出方が予想外だったとしたものの、芸術的な右足シュートで同点ゴールとしたキャプテンのアルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスを称賛している。

 立ち上がりからインテルが押し込む展開だったが前半11分、浦和は右サイドでボールを持ったMF金子拓郎がドリブルで切り込むと中央へラストパス。そこに入ってきたMF渡邊凌磨が右足シュートを放ち、相手にも当たったボールはゴール内に吸い込まれ先制点になった。その後もインテルが押し込むも、6バックになってでも浦和が耐える展開になった。

 後半も完全にインテルが押し込んで、浦和がペナルティーエリア付近で耐える時間が続いた。後半33分、左コーナーキックをニアサイドに走り込んできたラウタロが戻りながら右足アウトサイドのボレーで決める超絶テクニックを見せつけ同点ゴール。さらに、後半アディショナルタイムにゴール前のこぼれ球を、FWヴァレンティン・カルボーニが蹴り込んでインテルが2-1で勝利した。

 キヴ監督は試合後の会見で「(浦和の)アプローチとして最終ラインと中盤の2ラインをもう少し高い位置にキープするかと思っていました」とコメント。フラッシュインタビューでは「低いブロックを組織する相手で、その組織を壊そうとしなければいけませんでした。ライン間を使いたかったので1トップの後ろに2シャドーを置きましたが、非常に低い位置に構えられて、そのスペースがありませんでした。そのため、クロスからの攻撃が必要になりました」と、試合について振り返っている。

 そして、ゴールした2選手について「キャプテンが見せてくれたと思います。彼は9か月、多くの試合を経験しましたが競争力を失っていません。苦しさを忘れて、まだできることを見せてくれました。カルボーニはちょうど8か月前に大きな怪我をしました。靱帯を痛めました。この数か月、そこから回復しようとしてきました。非常に暗い時期で、まだピークに戻ってこられるか分からない難しい時期で、彼も感情的になったし、私も感情的になりました。子供のころから知っていますから。このような素晴らしい経験ができたことを私も嬉しく思います」と話した。

 これが2024-25シーズンで61試合目の公式戦だったインテル。1-1の引き分けに終わった初戦のモンテレイ(メキシコ)戦と同様に、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準優勝のチームはトップパフォーマンスを見せているとは言えないだろうが、劣勢の中なかでキャプテンが決めた同点ゴールと20歳の新鋭が復帰して決めた決勝弾は、チームにとっても大きなものになったようだ。

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