クラブW杯は2025年の今大会から4年に1回、6大陸から32チームが出場する代表チームのW杯と同じようなフォーマットで行われる。大会の規模や賞金が大幅に拡大した一方、6大陸王者に開催国代表を加えた7チームによる従来のミニトーナメント形式と比べれば、大会全体の試合数は約10倍に膨れ上がり、約1か月の長丁場になる大規模な形式へと変更された。
スペインからレアル・マドリードとアトレティコ・マドリードが出場する大会だが、テバス会長はスペインのラジオ局「カデナ・コペ」に対して「全くもってバカげている」とコメント。「選手の肉体的な消耗の話だけではなく、もちろんそれは明らかなものだが、このクラブW杯のシステムは特にヨーロッパにおいて各国のリーグ戦に対する影響が大きすぎる」と見解を示している。
レアルとアトレティコがクラブW杯で決勝トーナメントに進出した場合、最長で7月13日の決勝まで戦うことになる(※ラウンド16=6月28日~7月1日/準々決勝=7月4日~5日/準決勝=7月8日~9日)。来季のスペイン1部は8月16日と17日の週末に開幕予定だが、テバス会長はスペインの2クラブが8強まで進出すれば国内のリーグ戦への影響が避けられないことに触れ、「両チームの初戦をいつにするかで、すでに論争が起きている。それが我々のスケジュールを混乱させ、中期的に悪影響を被ることになる」と語っている。
さらに「レアルとアトレティコの休養のため開幕戦を遅らせるかどうかの決定権は、私1人にあるわけではない。彼らの状況を見て、然るべき時期に決定することになる。しかし、我々が望まないほかの大会のために、スケジュールを絶えず変更するのは避けるべきだ。FIFA(国際サッカー連盟)は日程についても、何についても我々に相談していない。レアルやアトレティコのようなビッグチームが開幕戦でプレーできないことは、スペインのリーグ戦にダメージを与えているだけだ」と、FIFAへの批判を繰り広げた。
レアルやアトレティコの実力を考えれば、クラブW杯8強入りはなんらサプライズではない。欧州を中心に反発も根強いクラブW杯だが、大会終了後も禍根を残すことになりそうだ。