マケレレ氏、チェルシーへの愛を語る「魂を捧げた」…レアル退団の舞台裏とは?

 かつてレアル・マドリード、チェルシー、パリ・サンジェルマン(PSG)等のクラブで活躍した元フランス代表MFクロード・マケレレ氏が、プレミアリーグ移籍に至った経緯と、チェルシー時代の思い出を振り返った。イギリスメディア『ミラー』が8日、同選手のコメントを伝えている。

 マケレレ氏は母国のナントで頭角を現すと、マルセイユを経て加入したセルタでスペイン国内での評価を高め、2000年夏にはレアル・マドリードへ完全移籍加入。在籍した3年間で公式戦通算145試合のピッチに立ち、2度のラ・リーガ制覇や2001-02シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)優勝にも貢献した。元ポルトガル代表MFルイス・フィーゴ氏、元フランス代表MFジネディーヌ・ジダン氏、元スペイン代表FWラウール・ゴンサレス氏、元同MFグティ氏、元ブラジル代表FWロナウド氏等、スターが揃うチームにおいて、“黒子”としてハードワークに徹しており、攻撃的なチームに不可欠な存在となっていたが、クラブからの評価は決して高くなく、2003年夏にチェルシーへ完全移籍した。

 当時のチェルシーはロマン・アブラモヴィッチ氏がオーナーに就任したばかりで、元アルゼンチン代表FWエルナン・クレスポ氏、元同代表MFフアン・セバスティアン・ベロン氏、元イングランド代表MFジョー・コール氏、元アイルランド代表MFダミアン・ダフ氏ら計11名の選手を迎え入れたが、マケレレ氏もその1人だった。チェルシーでは5年間の在籍で公式戦通算217試合出場を記録。プレミアリーグ2連覇をはじめとする数々のタイトルを掲げた。

 そんなマケレレ氏が今回、レアル・マドリードからチェルシーへ移籍した当時のことを振り返った。「一般的に考えて、レアル・マドリードは世界最高のクラブだよ。『いらない』と言われない限り、そこから移籍することはない」と自らの考えを明かしつつも、マケレレ氏はアブラモヴィッチ氏と、当時のクラウディオ・ラニエリ監督からの“ラブコール”がチェルシー行きにつながったことを明かしている。

「きっかけとなったのはロマンの存在だね。彼が僕をチェルシーに連れて行くために戦ってくれた。彼と直接話をして、説得されたのを覚えているよ。ラニエリも、何度も何度も僕を説得してくれた。そうしていくうちに、クラブが僕のために戦ってくれていることを実感できた。チェルシーに来ることを決めたのは、彼らが僕を欲しがっていたから。彼らは僕を100%求めていた。だからこそ、僕も100%の力を出し切るつもりで移籍を決断したんだ」

 こうしてチェルシー移籍を決めたわけだが、当時のプレミアリーグのスタイルはマケレレ氏に合っていたのだという。

「プレミアリーグについて学び始めて、スピーディーなサッカーにとても驚いた。ただ、それは僕にとって素晴らしい経験だったよ。ボックス・トゥ・ボックスで、ピッチの中はファイティングスピリットに満ちていた。従来、スポーツってそういうものだったと思うんだ。僕は最終的にPSGでキャリアを終えたけど、プレミアリーグでプレーするのは本当に楽しかったよ」

 また、チェルシー時代を振り返って「僕はクラブのために全力を尽くし、魂を捧げた。素晴らしいチームを築き上げ、チェルシーファンだけでなくプレミアリーグのファンも、僕らのプレーを楽しんでくれたんじゃないかな」と語っている。

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