アストンマーティンは2025年F1シーズンの開幕から4レースでわずか10ポイント獲得に留まり、ここ数年、特に2023年に見せた有望なパフォーマンスとは程遠い結果となっている。
わずか2年前、アストンマーティンとフェルナンド・アロンソは表彰台の常連であり、通算33勝目を挙げるまでの日数を指折り数えていた。一方で今季、アロンソはまだポイントを獲得しておらず、チームメイトのランス・ストロールも6位が最高位だ。
アストンマーティンのチーフ・トラックサイド・オフィサーであるマイク・クラックは、2025年シーズン序盤の結果は、来年施行されるF1新レギュレーションの準備で直面している「二重の負担」の影響を受けていると語った。
「我々は、少し特殊なケースだ。(2026年にはホンダに)エンジンメーカーを変更し、ギヤボックスも自社製にする予定だ」
クラックはF1バーレーンGP後にメディアにそう語った。
「そういうことすべてが助けになっていない。だからそれらのバランスを取る必要があるんだ」
アストンマーティンは2026年にメルセデスからホンダにPUマニュファクチャラーを切り替えるが、ホンダPUと組み合わせるギヤボックスはアストンマーティンが内製することになる。
フォースインディア時代の2009年からメルセデスカスタマーとしてF1に参戦してきたチームにとって、こうしたコンポーネントの開発は大変な仕事なのだ。
予算制限の下では、こうした作業の複雑さは倍増する。チームとしてはどこにリソースを投入するのがベストなのか頭を悩ませているのだ。
「2026年のレギュレーション導入を控えている中、今のレギュレーションでまだしばらくレースをすることになる。 何が正しくて、何が間違っていたのかを知ろうとして、今それをかき混ぜることは助けにならない」とクラックは付け加えた。
「我々はまだ(今季マシンのアップデートの)開発に取り組んでいる。なにか準備ができたら、それを持っていくつもりだ」
バーレーンGPでは、ライバルであるアルピーヌのピエール・ガスリーが好調で6ポイントを獲得しているだけに、アストンマーティンにとってはコンストラクターズランキング5位を維持するだけでも厳しい戦いになるだろう。
だからこそクラックは、アストンマーティンが現在の低迷からできるだけ早く抜け出し、状況を好転させなければならないと考えているのだ。