大相撲春場所10日目(18日、エディオンアリーナ大阪)平幕佐田の海(37)が竜電(34)を下手投げで破り、6勝4敗とした。
NHKでテレビ解説を務めた琴風浩一氏(67)=元大関=は「大したもんですよ。この人、私、巡業部長をしていたころ、10年近く前ですけれども、いちばん稽古してましたよ。連日まじめに。稽古の貯金という言葉があるんですけど、稽古の貯金が若いときにこの人はできてますよね。ですからこの年になっても幕内でこんなに元気に取れるんだと私は思ってるんですよね」と評価。その一方で「お父さん(元小結佐田の海)とも僕は何回も対戦してますし、苦杯を何回もなめてますよ」と苦笑していた。
琴風氏は現役時代、佐渡ケ嶽部屋に所属し、膝の大けがを乗り越え、がぶり寄りを得意として優勝2度を果たした。引退後は尾車部屋を創設し、豪風と嘉風の両関脇らを育成。日本相撲協会理事を5期10年務め、事業部長や巡業部長など要職を担った。
■佐田の海 貴士(さだのうみ・たかし) 本名・松村要(まつむら・かなめ)。昭和62(1987)年5月11日生まれ。熊本市出身。愛知・犬山市立城東中卒業と同時に、父の元小結佐田の海の弟弟子である境川親方(元小結両国)が師匠を務める境川部屋に入門して相撲を始める。平成15年春場所初土俵。22年名古屋場所新十両。26年夏場所新入幕。