MotoGP第2戦アルゼンチンGPの決勝で、ヨハン・ザルコ(LCR)は6位入賞。この結果を彼は喜びつつも、狙っていた表彰台フィニッシュとはならなかったことは残念がった。
ザルコは今シーズン開幕戦で7位と、ホンダでのベストリザルトを達成。マシンの改善傾向が明らかな中、第2戦アルゼンチンGPでも好調な走りを見せた。
予選でザルコはドゥカティ陣営のマルケス兄弟に次ぐ、3番手を獲得。フロントロウからスプリントで4位となり、決勝に向けては表彰台チャンスがあると意気込みを示していた。
ただ決勝レースでザルコはフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)やフランコ・モルビデリ(VR46)に先行を許し、表彰台争いからは脱落。さらに最終ラップにファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)に追い抜かれたことで、6位フィニッシュに終わった。
6位というザルコの結果は、近年のホンダの状況を考えればかなりの好結果だ。本人も素晴らしいレースウィークになったと振り返っているが、表彰台を逃したことには悔しさも滲ませた。
「ポジティブな週末だったし、日曜日も素晴らしかった」
ザルコはそう語る。
「表彰台に登るために、僕はできる限りを尽くした。昨日(スプリント)と比べても良いスタートを切れたし、3位を狙えるポジションにいた。スタートからそれを狙っていたんだ」

「ペッコ(バニャイヤ)のことを2回抜けたと思うけど、彼も凄く上手くディフェンスしていた」
「今日はターン11で振動の問題があって、そのせいで強みのあったはずのターン12と13でプッシュすることができなかった。そしてペッコと接近した走りを続けていたことで、フロントタイヤが過熱してしまって、攻めることができなくなってしまった。彼をオーバーテイクするための場所を見つけようと、エネルギーをかなり無駄遣いしてしまった。難しすぎた」
「バイクも滑り始めてしまって、ペースを落とさなくてはならなかった。追いつくためにリズムを取り戻そうとしたんだけど、レース終盤になるにつれてバイクの動きは大きくなっていて、ディッジャ(ジャンアントニオ)の追い上げに対処ができなかった。コーナリングでのパフォーマンスが足りなくて、追い抜かれてしまったんだ。抜き返す場所を見つけたかったけど、どうにもならなかった」
なおザルコはスタートでバニャイヤの前に出ることができていれば、結果は全く違うものになっていただろうと自信を持っている。
「スタートで僕はかなり速かった。ミディアムタイヤでは(ソフトタイヤ)よりスピードがあったし、1分39秒台を記録してアレックスとマルク(のマルケス兄弟)についていくことができたはずだ。それが無理だったとしても、モルビデリのポジション(3位)にはいられただろう」
「6位は良い結果だし、素晴らしい。夢のような週末だった。でもレース中にずっとオーバーテイクはできる、挑戦できると思ってトライしたことが、実現できなかった。表彰台に登れなかったのは、凄く悔しいよ」