再び代表活動に赴いていく。セレッソ大阪のDF高橋仁胡はU-20日本代表のスペイン遠征メンバーに招集された。15日のJ1第6節・横浜FC戦(●0-2)を終えた後、そのまま代表チームに合流へ。「どこに行っても100%を出さなあかんと思う」と気持ちを切り替えていた。
2月にU-20日本代表としてU20アジアカップを戦った後、J1第4節・アルビレックス新潟戦(△2-2)で途中出場ながらJ1デビュー。同点ゴールにも関与した。続く第5節・名古屋グランパス戦(△1-1)では初先発も果たし、横浜FC戦でも引き続きスタメン入りを果たした。
Jリーグという舞台で刺激を受けている。「すばらしい選手もいっぱいおる。自分自身はまだまだもっと高く上に行かなあかんと思うし、まだまだ上手くなれるところもいっぱいある」。昨季途中にバルセロナBから加入したSBは、自分でもその成長曲線は読めない様子。「自分でもどんな選手になるかも楽しい。これから伸びるしかないと思う」と期待に胸をふくらませていた。
横浜FC戦では相手の強固な守備を破れず、さらに2失点を喫し、C大阪は5試合未勝利となった。「勝って代表に行きたかったという気持ちだった」(高橋)。再び離脱するクラブへの思いを抱きつつ、代表活動へ。「セレッソで勝つためにも残りたい気持ちもある。でも代表に行って、そこでも勝って勝ってこれたらいい」と力を込めた。
2月のU20アジア杯では主力としてチームをけん引。5試合すべてに出場し、準決勝・オーストラリア戦(●0-2)以外はすべて先発だった。U-20ワールドカップ出場権獲得の喜びと、アジア制覇できなかった悔しさに「難しい大会だった」と総括。特に劣勢のなかで途中出場したオーストラリア戦には「負けているのにみんなボーっとしていた」と思いを吐き出す。
「ラスト10分、20分で0-2だった。このまま負けても、プレッシャーに行って1ゴールされても何も変わらん。あそこはもうちょっと行きたかった」。アジアで見出した課題を、今回の遠征で見つめ直していく。
遠征先のスペインは、高橋の生まれ故郷でもある。「もちろん育ったところに帰るのはうれしい」と笑みを浮かべつつ、観光気分ではないことを強調する。「今回も新しいメンバーがいっぱい入っている。次の(U-20)W杯のためにだんだんチームを強くしていく。(アジア杯で)最後に負けた気持ちを塗り替えるチャンスが今回あるので、みんなでいい準備して勝てればいい」。20日のフランス戦、24日のアメリカ戦と2連戦での勝利を誓った。