角田裕毅に謝罪…レーシングブルズ代表、戦略ミスを認める「ステイアウトの“賭け”は報われなかった」

角田裕毅に謝罪…レーシングブルズ代表、戦略ミスを認める「ステイアウトの“賭け”は報われなかった」

レーシングブルズの角田裕毅は、2025年のF1開幕戦オーストラリアGP決勝レースのほとんどで6番手を走っていたが、レース終盤に降った雨にうまく対処できず、最終的に12位でのフィニッシュになった。この結果についてチーム代表のローレン・メキーズは、判断を間違えたと認め「ユウキに謝罪したい」と語った。

角田は予選で好アタックを決めて5番グリッドを確保。ウエットコンディションでのスタートとなった決勝レースでは、レース序盤にシャルル・ルクレール(フェラーリ)の先行を許したものの、その後は好ペースで走った。路面がドライコンディションになり、タイヤを交換した後はそのペースは十分であり、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)以下の後続を押さえ込んだ。

このままいけば上位入賞は間違いないと思われたが、レース終盤に雨脚が強くなった。多くのマシンがピットインして、再びインターミディエイトタイヤを履いた。しかしレーシングブルズは角田にステイアウトを指示。角田は雨が強くなる中、スリックタイヤでの走行を続けた。

しかし雨は強くなる一方であり、インターミディエイトタイヤに履き替えたマシンたちが後ろから迫った。そしてクラッシュが相次いだことでセーフティカーが出動。角田もドライタイヤで走り続けるのは困難だと判断してピットイン……インターミディエイトタイヤに履き替え、コースに戻った時には、入賞圏外に落ちていた。

結局そのままフィニッシュ。レーシングブルズは予選での好結果を、決勝結果に繋げることができなかった。

「レースまでは非常に好調な週末だったのに、残念な結果だ」

メキーズ代表はレース後、チームのプレスリリースにそうコメントを寄せた。

「5番手と11番手のグリッドにマシンを並べられたのは、冬の間懸命に努力してきたことへのご褒美だった。ふたりのドライバーも、素晴らしい仕事をしてくれた。ユウキはさらに成長し、アイザック(ハジャー)も非の打ちどころのないアプローチを取っている」

「昨年よりも非常に僅差の戦いになっているのは明らかだが、我々も間違いなく、その戦いの中に加わっている」

そしてメキーズ代表は、角田が採った戦略について、次のように説明する。

「レースでも、雨が再び降るまでユウキは非常に力強いパフォーマンスを見せてくれていた。言い訳するつもりはない。我々は最後の判断を間違え、今日は大きな代償を支払うことになってしまった。これについてはユウキに謝罪したい」

「彼をステイアウトさせるという賭けは報われなかった。しかしそれは、モータースポーツの厳しさの一部だ。改善する方法はただひとつ……チームとしてより一層努力し、より強くなって戻ってくることだ」

なおハジャーは、フォーメーションラップでスピンしリタイア。目頭を抑え、涙に暮れるシーンも映し出された。そのハジャーを、次の中国GPまで支えるとメキーズ代表は言う。

「アイザックに関しては、今回のことから学び、このフラストレーションを次のレースに向けて良いエネルギーに変えてくれるだろう」

「我々は上海までの数日、彼のことをサポートする。そしてこの週末に得られたポジティブな要素を、曇らせないようにしたいと思う」

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