2025年のF1世界選手権がついに開幕。その初戦、オーストラリアGPのフリー走行1回目では、マクラーレンのランド・ノリスがトップタイムをマークした。
気温24度、路面温度40度、天候は晴れというコンディションで始まった60分のFP1。ピットレーン出口がオープンになると、ほとんどのマシンがコースに駆け出していき、早速タイム計測を行なった。各車とも装着したタイヤは、持ち込まれた3種類のタイヤのうち、中間の硬さのミディアムであった。
セッション開始早々、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが早速1分19秒771の最速タイムをマーク。ただこれを、ランド・ノリス(マクラーレン)やピエール・ガスリー(アルピーヌ)、角田裕毅(レーシングブルズ)らがどんどんと上回っていった。
その後、フェラーリのシャルル・ルクレールが1分18秒317を記録。セッション序盤にして昨年のFP1の最速タイム(1分18秒564/ノリス)をあっさりと上回った。
レッドブルに新加入したリアム・ローソンは、ウォールに軽くヒットするシーンもあった。
セッション開始から20分が経過しようというところで、コース上に砂利が散らばりすぎてしまったことで赤旗中断。清掃作業が行なわれた。
5分ほどの中断時間を経てセッション再開。各車がコース上に戻っていった。
そんな中でフェルスタッペンやメルセデス勢などが、先陣を切ってソフトタイヤを装着した。
そのフェルスタッペンは1分17秒696とトップタイムを更新。ただ、ルクレールがミディアムタイヤで記録した最速タイムよりも0.146秒速いだけだった。
そのフェルスタッペンのタイムを上回ったのが、プレシーズンテストでも好調だったウイリアムズのカルロス・サインツJr.。ソフトタイヤを履き、1分17秒401を記録。ルクレールがこれに0.06秒差で続く2番手タイムを記録した。
その直後であった。ハースのオリバー・ベアマンがターン10でグラベルにはみ出してしまい、バランスを崩してウォールに激しくクラッシュ。ベアマンは自力でマシンを降りられたが、前後のサスペンションには大きなダメージを負ってしまった。右リヤタイヤがホイールから外れ、コース上をコロコロと転がってしまった。
これでこのセッション2回目の赤旗中断となった。
残り12分というところでセッション再開。多くのマシンがコースインし、大混雑の状況となった。各車ソフトタイヤを履き、アタックラップを行なうが、サインツJr.のタイムを上回る車両はなかなか現れなかった。
ただそんな中、ノリスが1分17秒252を記録。これがこのセッションのベストタイムとなった。
セッション最終盤にはジョージ・ラッセル(メルセデス)がスピンしてコースオフ。イエローフラッグが振られるシーンもあった。
結局ノリスが首位、以下サインツJr.、ルクレール、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、フェルスタッペンというトップ5の顔ぶれ。アレクサンダー・アルボンも6番手に入っており、ウイリアムズ勢が2台揃って上位につけるという好調ぶりである。
角田裕毅は結局11番手。今季から新たなチームメイトとなったルーキーのアイザック・ハジャーは、角田を上回る9番手であった。
なお今季からレッドブル入りしたローソンは、フェルスタッペンから0.8秒離された16番手で最初のセッションを終えた。