悲願のG1制覇へ弾みをつけるのはどちらか-。中京開幕週の古馬重賞、金鯱賞(G2、芝2000メートル、16日、1着馬に大阪杯優先出走権)の最終追い切りが12日、東西トレセンで行われた。
「追い斬り激論」では大阪・奥田隼人記者が3連覇がかかるプログノーシス(牡7、中内田)、東京・井上力心記者が天皇賞・秋3着馬ホウオウビスケッツ(牡5、奥村武)に注目した。
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奥田 先週の弥生賞の大的中、おめでとうございます!
井上 奥田くんも本命だったじゃん。
奥田 いえいえ、井上さんの最高級の◎ファウストラーゼンはすごいです。今週も当てましょう! 金鯱賞は3連覇がかかるプログノーシスが中心でしょう。
井上 追い切りは?
奥田 坂路単走で4ハロン52秒9-12秒4を馬なりでマークしました。1週前には新コンビの西村淳騎手を背にCウッドで6ハロン77秒9としっかり負荷をかけられているので、当週は調整程度で十分です。
井上 陣営の感触は?
奥田 松岡助手は「1週前の西村ジョッキーは『言うことないし、体も動けている。自信を持っていける状態』と言っていました。今日も先週しっかりやったことで体が締まりましたし、動きも問題ないです」とうなずいていましたね。
井上 有馬記念11着の敗因や、過去2年との比較はどう?
奥田 前走は課題のゲート難が出てしまい、トリッキーな中山で後手に回った印象。陣営も『力負けではない』と分析しています。中間はゲート練習もやっていますし「過去2年と比べてフレッシュですし、変わらずいい状態」と松岡助手は話していました。レース相性も大きなアピールポイントです。
井上 関東の対抗馬はホウオウビスケッツだね。最終追いは美浦ウッドで5ハロン65秒7-11秒1を馬なりでマーク。少し内を回ったとはいえ、スズカコテキタイ(古馬オープン)を大きく追走して半馬身先着したよ。
奥田 こちらも1週前に岩田康騎手が乗って美浦ウッド6ハロン84秒6-11秒4と、ある程度負荷をかけているみたいですね。
井上 そう。だから今日のテーマは“無理なく追い切ること”。奥村武師は「うなるくらいの動きだったし、毛づや、馬体の張りも良くてかなりパワーアップしてきた。完成されつつある」と評価していたね。
奥田 中山金杯は7戦ぶりに馬券圏外で9着。敗因やその後の過程は?
井上 前走は除外で2週間スライドや重量59・5キロ、大外枠や厳しい展開と度外視していい。師が「今年は使いたいレースを使うためにも賞金を加算しなければならない」と力が入っているので、要注目だね。
◆金鯱賞の年齢別成績 00年以降で最多勝は4歳の11勝。5歳が6勝、6歳が5勝、7歳が2勝、8歳が1勝。