3月14日(金)から始まる2025年シーズン開幕戦F1オーストラリアGP。いよいよ全チームが本気で走り出すこととなる。フェラーリのフレデリック・バスール代表は、ここでグリッドの“ヒエラルキー”を理解することを楽しみしている。
バーレーンでは珍しく寒いコンディションで3日間のプレシーズンテストが行なわれたが、10チームがグリッドのどの位置にいるのか、予想はあれど確証の取れるデータはない。しかしオーストラリアGPでは2025年に向けて各チームが持ち寄ったマシン、ドライバーの実力が白日の下にさらされる。
もちろん、舞台となるアルバート・パーク・サーキットは、バーレーンのような常設サーキットではないため、残りのシーズンを占うには不十分であるということに留意する必要があるが、予選ではもうトップチームも三味線を弾くことはできない。
オーストラリアGPに向けて、バスール代表はそんなモヤモヤが晴れることを願っているという。フェラーリは昨年のコンストラクターズランキング2位。悲願のタイトルに向けて牙を研いでいる。
特に今年フェラーリはシャルル・ルクレールに加えて、7度の世界チャンピオンであるルイス・ハミルトンが加入。ドライバーラインアップに不足はない。
「ようやく待ち時間が終わり、シーズン初戦に向けてサーキットに乗り込む準備が整った」バスール代表はプレビューでそう語った。
「オーストラリアで開幕戦が開催されるのは数年ぶりだから、タイムスリップしたみたいと言う人もいるだろう。アルバート・パークの市街地サーキットは、この1年を代表するようなサーキットではないが、昨年は好成績を収めた」
「当然、未知の部分が沢山ある。特にバーレーンのテスト結果は非常に読みにくかったから、ヒエラルキーがどうなるのか、ぜひ知りたい。ドライバーを含め、全員がマラネロのファクトリーで冬の間、懸命に働いてきた」
「シャルルもジムでこれまで以上にハードにトレーニングを重ねてきたし、ルイスもできるだけ早くチームに溶け込もうと努力してきた。上手くやるための準備は全て整っていると信じている。いつものように、今週は自分たちのことに集中し、これが非常に長いシーズンの始まりに過ぎないことを理解するんだ」