【スプリングS予想】大波乱の可能性も!? 注目すべき二つの要因

【スプリングS予想】大波乱の可能性も!? 注目すべき二つの要因

スローペースでも前残りになるとは限らない

スプリングSの行われる中山芝1800mは、スタートしてすぐにコーナーを迎えるコースで、位置取り争いが長く続きにくくペースは上がりにくい。過去10年のスプリングSを見ても1000m通過が1分を切ったのは2018年と2023年の2回だけとなっている。

逆に1000m通過が62秒を超える超スローペースは過去10年で4回も起こっているが、その4回はすべて直線が強い追い風、逆に向正面が向かい風となっている。先週の当コラムでも書いたが、今は季節の変わり目で気圧配置が崩れやすい時期。日本海側に低気圧が発生すると強い南風が吹くことになり、正面直線を南から北に向かって走る中山競馬場では直線が追い風となる割合が増える。逆に向正面では向かい風が吹いているので、ただでさえテンが遅くなりやすいコースとなればペースが上がらないのも当然。

ただ、超スローペースということは馬群も固まっているということで、直線追い風を背にして上がりの脚だけで差し切るような展開も珍しくなく、ペースが遅いからといって単純に前残りになるとは限らないのは面白いところ。

皐月賞トライアルという設定のレースではあるものの、近年は本番とのつながりも薄くなっていて、スプリングS経由で皐月賞を好走したのは2020年のガロアクリークが最後。

それはレース間隔を詰めることが少なくなったのが大きな要因で、トップクラスの馬はホープフルSから皐月賞に直行するし、一度使うにしても共同通信杯や弥生賞を選ぶ。それによってスプリングSのそもそものメンバーレベルが高くなりづらく、好走して権利を取っても本番では通用していない。

メンバーレベルが高くなりづらいということはつまり下級条件から格上げのローテーションでも通用しやすいということで、過去の結果を見ても1勝クラスから来ている馬がよく走っていて、重賞組は低迷の傾向。今年から開催が一週繰り上がるため多少は改善されるかもしれないが、大枠としての傾向は変わらないだろう。

今年はデンクマールの回避もあって例年以上に低調なメンバーになりそうで、どうやらキャリア1戦で骨折休養明けのキングスコールが押し出された1番人気になる可能性が高い。

そして馬場の方も先週は天候不順に加えて気温も上がらずタフな状態での競馬になったが、今週も天気はぐずつきそう。週中気温は上がりそうなのでその分多少マシだが、先週のダメージもあるので急に回復する可能性は低いか。

低調なメンバーとイレギュラーな馬場での競馬となるとどの馬にもチャンスがあって良さそうなので、荒れる方に張る価値は十分ある。

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