前川恭子調教師、初陣はテクネチウムで8着 初勝利は持ち越しも、JRA初の女性調教師が確かな一歩「感慨深い」

前川恭子調教師、初陣はテクネチウムで8着 初勝利は持ち越しも、JRA初の女性調教師が確かな一歩「感慨深い」

確かな一歩を踏み出した。長い歴史を持つJRAにおいて初の女性調教師として5日に厩舎を開業した前川恭子調教師(47)=栗東=が、9日の阪神7R(芝2000メートル)で初陣を迎えた。9頭立ての8着に終わり、初勝利はお預けとなった。

ターフに送り込んだのは8番人気のテクネチウムで、女性の永島まなみに手綱を託した。道中は中団の内めで待機したが、3角からのペースアップについて行けず後方2番手に。それでも直線では盛り返すように脚を使い、走り切った。

引き揚げてきた人馬を出迎えた前川師は「まずは無事に帰ってきてくれて良かったと思います」と安どの表情。続けて「調教師として迎える初めてのレース。(調教助手時代に)担当馬を送り出す時も毎回心配していましたが、同じくらい、それはありました。でも、感慨深いものがありましたね」と記念すべき初レースをかみしめていた。

手綱を取ったまなみは「初戦を任せていただいて感謝しています。ただ、いい結果を残せず申し訳ない気持ちです」と肩を落としたが、歴史の扉を共に開いたことに変わりはない。「もっと女性に入ってきてほしい」と願うトレーナーの戦いは始まったばかりだ。

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