MotoGPで今季からアプリリアへ移籍したマルコ・ベッツェッキ。デビュー戦のタイGPは決勝6位とまずまずの結果を得ることができた。
アプリリアにとって、開幕戦タイGPは非常に良い滑り出しとなった。サテライトチームのトラックハウスから出場した新人の小椋藍が5位となり、ベッツェッキも6位を獲得したからだ。
アプリリアは2024年を通じてもトップ6に2台のマシンを送り込んだ回数は少なく、わずか1回のみ。しかし今季は、いきなりトップ6に2台が食い込んできたのだ。
新人である小椋の大活躍によって若干ベッツェッキのアプリリアデビュー戦6位という成績は影が薄くなってしまっているところもあるが、メーカーを乗り換えての初レースとしては間違いなく好リザルトと言える。
ベッツェッキ自身も「とてもポジティブな(アプリリアでの)初レースウィークだった」と振り返った。
「2日目はトラブルに見舞われてしまって、少し日曜日に影響してしまった。でも最終的にはそれを補って、ちゃんとポイントを持ち帰ることができた」
「ラウル(フェルナンデス/トラックハウス)の後ろに長いこと留まってしまった。彼よりスピードはあったんだけど、簡単に追い抜いていくには十分じゃなかったんだ」
9番グリッドからのスタートとなったベッツェッキは、予選でもっと良いグリッド位置を獲得できなかったことが課題だとも語っている。
「今週末は、予選が足かせとなってしまった。僕はまだタイムアタックが良くなくてね。プラクティスで色々と試したんだけど、進歩はほとんどなかった。むしろ、僕の適応の問題だ」
「バイクはかなり競争力があるから、タイムアタックでそれをより上手く使っていくのは、僕のやることだ。でもそこではまだ僕の癖が出ていて、このバイクと合わせられていないんだ」
「レースウィークはテストに比べて状況はより複雑になっていて、僕にとってもより困難な状況だった。でもここから改善していくためのチャンスはある」
「この冬の間、僕らは良い仕事をしてきたと思う。オグラは素晴らしい週末を過ごしていたね。僕とは違って予選でで素晴らしいアタックをこなして、週末を好転させたんだ」
「僕らのペース自体は似たようなモノだったけど、彼はより前(5番グリッド)からスタートしたことで、筋書きが違ったんだ。2025年のバイクはとても良いベースがあるけど、更に改善して生きたい。次は、他のコースでどうなるか様子を見てみよう」
次戦アルゼンチンGPは、ベッツェッキのお気に入りのコースのひとつが舞台となる。その後の第3戦アメリカズGPは、マーベリック・ビニャーレスの手によって昨年アプリリアが勝利を収めたレースだ。
ベッツェッキは南北アメリカ大陸でのレースに向けては、こう意気込んだ。
「オースティンでは昨年、マーベリックが最高の1日を過ごしていた。彼はとても強いライダーだし、昨年はアメリカで別のスポーツをしているかのようだった。バイクに競争力がなければそうはならなかっただろうし、様子を見てみよう」
「僕の好きなアルゼンチンに戻ってこられるのも嬉しいね。どうなるか楽しみだ」