熾烈を極めるUEFAチャンピオンズリーグ（CL）決勝トーナメント1回戦。今季は、新たに導入されたプレーオフ形式により、さらに激しさを増す戦いが繰り広げられた。そして、ファーストレグ全8試合がついに終了。
180分間の激闘の前半戦が終わり、各チームの命運はすでに分かれ始めている。勝利したチームは勢いに乗り、敗れたチームは崖っぷちへ。特にアウェーで勝利を収めたチームは、ベスト8進出へ向け大きなアドバンテージを手にした。
今節、敵地で勝利を収めた5チームは以下の通り：
✅ アーセナル 7-1 PSV（アウェー）
✅ アストン・ヴィラ 3-1 クラブ・ブルージュ（アウェー）
✅ バルセロナ 1-0 ベンフィカ（アウェー）
✅ リヴァプール 1-0 パリ・サンジェルマン（アウェー）
✅ インテル 2-0 フェイエノールト（アウェー）
特に、アーセナル、アストン・ヴィラ、インテルの3チームは、セカンドレグを待たずしてほぼベスト8進出を確実にしたといっても過言ではない。
▶ アーセナルは7-1の大勝を収め、もはやセカンドレグは“消化試合”となる可能性が高い。エミレーツ・スタジアムでは、勝利の祝宴が待っているだろう。
▶ アストン・ヴィラも3-1で快勝。ブルージュの戦力を考えれば、ヴィラ・パークでの逆転はほぼ不可能。
▶ インテルは2-0と手堅い勝利。セリエA王者の鉄壁の守備を考えれば、ホームでの失点は極めて少なく、フェイエノールトが逆転するのは困難だ。
リヴァプールとバルセロナは、どちらもアウェーで1-0勝利。しかし、試合内容は大きく異なった。
▶ リヴァプールはPSGに27本ものシュートを浴びせられ、GKアリソンの神セーブがなければ敗戦もあり得た試合だった。決定機をものにし、最小得点差で勝利を手にしたものの、セカンドレグではパリが猛反撃を仕掛けるのは必至。このカードは大逆転が起こりうる一戦となるだろう。
▶ バルセロナは数的不利（退場者1名）を抱えながらも、敵地で貴重な1点を奪い、最小限のスコアで勝利。ベンフィカ相手にアウェーで勝ったことで、ホームでの試合は比較的有利に展開できると予想される。リヴァプールよりも、バルセロナの1-0の方が安全なリードと言える。
一方、ホームで勝利を飾ったのは、CLの歴史を築いてきた2つの名門クラブである。
✅ レアル・マドリード 2-1 アトレティコ・マドリード
✅ バイエルン・ミュンヘン 3-0 レヴァークーゼン
▶ バイエルン・ミュンヘンはレヴァークーゼン相手に3-0と圧勝。今季のバイエルンはブンデスリーガでレヴァークーゼンに勝てていなかったが、欧州の舞台ではCL王者の貫禄を見せつけた。これでセカンドレグも大きなアドバンテージを持って挑むことになる。
▶ レアル・マドリードは宿敵アトレティコ相手に2-1の辛勝。しかし、統計的に見ると、レアルが1点差のホーム勝利を収めた場合、過去5回のうち4回は逆転を許している。さらに、アトレティコは過去17回のアウェー敗戦のうち、11回ホームで逆転突破を果たしている。このデータを考慮すると、レアルのベスト8進出はまだまだ不透明だ。
唯一、決着がつかなかったのは、ドルトムントとリールの1-1ドロー。このカードは互いに戦力が拮抗しており、セカンドレグも予想が難しい。ただ、リールがホームアドバンテージを活かせば、僅かに有利か。
ファーストレグの結果から、ベスト8進出の可能性が高いのは以下の5チーム：
🔹 アーセナル（7-1）✅ほぼ確定
🔹 アストン・ヴィラ（3-1）✅かなり有利
🔹 バルセロナ（1-0）✅有利
🔹 バイエルン・ミュンヘン（3-0）✅ほぼ確定
🔹 インテル（2-0）✅有利
逆に、まだまだ勝負の行方がわからないのは以下の3試合：
⚠ リヴァプール vs PSG（1-0）→ PSGの大逆転可能性あり
⚠ レアル・マドリード vs アトレティコ（2-1）→ アトレティコの逆転データあり
⚠ ドルトムント vs リール（1-1）→ 完全な五分五分
欧州の頂点を懸けた戦いは、まだまだ終わらない。果たして、ベスト8に名を連ねるのはどのクラブか――セカンドレグも見逃せない！
