「もうシーズン中盤のよう」日本とアメリカを奔走する太田格之進、SF開幕戦後はセブリングへ 凸凹路面はクレイジー?

「もうシーズン中盤のよう」日本とアメリカを奔走する太田格之進、SF開幕戦後はセブリングへ 凸凹路面はクレイジー?

今季はHRC(ホンダ・レーシング)のドライバーとしてIMSAに挑戦している太田格之進。スーパーフォーミュラ開幕戦の翌週にはセブリングでLMP2マシンを走らせることになっているが、セブリングでの事前走行を経ての印象などを語った。

太田は今季のIMSAで、メイヤー・シャンク・レーシングからGTPクラスに参戦。1月のデイトナ24時間でデビューを果たし、今後は6月にワトキンスグレン、9月にインディアナポリスでアキュラARX-06をドライブする。

そして太田は先月、エラ・モータースポーツからLMP2クラスに2戦追加参戦することが発表された。その初戦となるのがシリーズ第2戦のセブリング12時間である。

太田は2月に実施されたIMSA公式テストでLMP2マシンに乗り、セブリング・インターナショナル・レースウェイを初体験。滑走路を使ったこのコースはバンピーな路面で知られるが、太田は想像以上に粗い路面に驚かされたようだ。

「このコースには本当に驚きました。まさにクレイジーなコースですね」

「コースのあちこちにバンプを感じましたし、特にターン1と最終コーナーでは車が跳ねまくっていました。日本ではこんなバンプは感じたことがありませんし、デイトナですらここまでではなかったです」

「ライン取りには細心の注意が必要です。ある周回ではうまく走れても、次の周回ではタイヤ1本分ずれただけで、バンプの影響がまるで違ってくるんです」

「もうひとつ難しいのは夜の視界です。自分のすぐ横や後ろにいる車が全然見えなくて、『えっ、自分は今どこにいるんだろう?』と思いました。慣れるのに10~15周くらいかかりましたね。それにも驚きました」

「自分はゴールドドライバーとして、レースの最後の2時間で他のプロドライバーたちと戦わなければならないんですが、後ろから迫ってくるのが何のクルマなのか認識するのが本当に難しいです。そこが少しナーバスですが、それでもこのコースは気に入りました」

太田はセブリングで、シルバードライバーのデビッド・ハイネマイヤー・ハンソン、ブロンズドライバーのトバイアス・リュトケとLMP2マシンをシェアする。彼は、オールプロラインアップだったデイトナとは異なり、少し落ち着いたレースウィークになると予想している。

「デイトナほどのプレッシャーはセブリングにはないと思います。LMP2クラスでは、プロドライバーだけでなくアマチュアドライバーとも戦うことになりますからね」と太田は言う。

「まだコースについて学ぶことがたくさんありますし、IMSAのレースにどう適応するかも考えないといけませんが、チームと楽しい時間を過ごすのを楽しみにしています。もちろん勝利を目指しますが、それほどカッチリとした雰囲気ではないと思います」

日本とアメリカのレースプログラムを掛け持ちしていることから、昨年の秋以降は日米を行き来する生活。2月はセブリングでのテストから日本に戻ってスーパーフォーミュラのテストに参加。鈴鹿でのスーパーフォーミュラ開幕戦まで日本に残って、またすぐにセブリングへと向かうことになる。

「今はもうシーズン中盤のような感覚ですよ」と太田。

「鈴鹿でのテストに参加している他のドライバーはまだシーズン開始の準備を始めたばかりだと思いますが、僕は昨年のスーパーGT最終戦が終わってすぐにデイトナのテストに行き、その後日本に戻って、またアメリカに飛んでデイトナ24時間、そしてセブリングのテストをしました」

「おそらく、他のドライバーの10倍か20倍くらいは走っていると思いますよ!」

世界の舞台で戦い始めた太田だが、今季の最大の目標はスーパーフォーミュラでのチャンピオン獲得だ。DOCOMO TEAM DANDELION RACINGでの3年目となるが、タイトル争いへの準備は万全だと自信を見せた。

「もちろんGTPクラスでも勝ちたいですが、今シーズンはスーパーフォーミュラで自分の実力を証明し、チャンピオンになることが最優先です」

「ダンディライアンに残れることを本当に嬉しく思っていますし、僕たちはチャンピオンシップを勝ち取る準備が整っていると感じています。正直、昨年もチャンスはあったのですが、マシンにトラブルが起きたりして、うまくいきませんでした」

「誰のせいでもありません。レースではそういうことが起こるものです。ただ、鈴鹿での最後の2レースに勝ったことで、苦しい時期を完全に乗り越えることができました。だからこそ、今は自信に満ちています」

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