F1テストでアルピーヌのピットにマゼピン父の姿 オークス代表「久々に会えて嬉しいが、それ以上のことはない」

F1テストでアルピーヌのピットにマゼピン父の姿 オークス代表「久々に会えて嬉しいが、それ以上のことはない」

アルピーヌのチーム代表であるオリバー・オークスは、バーレーンでのF1プレシーズンテストにおいてピットガレージにドミトリー・マゼピンがいたことについてコメントした。

元F1ドライバー、ニキータ・マゼピンの父であり、ロシアの実業家であるドミトリー・マゼピン。彼は先週バーレーン・インターナショナル・サーキットで、アルピーヌのエグゼクティブアドバイザーであるフラビオ・ブリアトーレと話している様子が目撃されていた。

このことが驚きをもって受け止められたのは、マゼピン家がF1パドックから離れることになった理由が曰く付きだからだ。

ドミトリー・マゼピンの会社であるウラルカリは、2021年にハースF1チームのタイトルスポンサーとなった。それに合わせてニキータ・マゼピンもハースからF1デビューを果たしたが、ロシアによるウクライナ侵攻を受けて2022年にこのパートナーシップは突如として終了。息子であるニキータはシートを失った。当時の報道では、マゼピン父が「ロシアのプーチン大統領の最も親しい関係者のひとり」とも評されていた。

当時、チームは以下のような声明を発表した。

「ハースF1チームは、ウラルカリのタイトルスポンサー契約およびニキータ・マゼピンのドライバー契約を即時に解除することを決定した」

「F1コミュニティ全体と同様に、チームもウクライナ侵攻に衝撃を受け、深く悲しんでいる。一刻も早い平和的解決を願っている」

テスト期間中にドミトリー・マゼピンがピットにやってきたことについてメディアに質問されたオークス代表は、次のようにコメントした。

「確かに彼とは挨拶を交わした。彼とはしばらく会っていなかったからね。彼は私の友人のひとりで、ハイテック時代に付き合いがあった」

「彼は別の友人に会うために来ていた。ただそれだけだ。彼に会えて嬉しいが、それ以上のことはない」

また、一方でマゼピンの広報サイドは、今回の訪問が個人的なものだったとしており「彼はF1ファミリーの多くの人々と友人であり続けており、彼らと会えたことを喜んでいた」と述べている。

息子のニキータ・マゼピンは2022年にF1のシートを失って以来、復帰を目指して精力的に活動してきた。彼は最終的にEUの制裁対象から解除されたが、レースキャリアを別の方向へと向けることを決断した。

彼は自身のF1キャリアが早々に終わったことがトラウマになっているという。

「F1でのキャリアが突然終わったことに対するトラウマがある。レースを観戦する時に感じる気持ちは、まるで元恋人が新しい恋人と話しているのを見ているようなものだ」

「僕は世界トップ20のドライバーのひとりになれて、ハースと5年間の契約を結んでいた。少なくとも5年間F1に在籍し、成功を収めるつもりだった。でも残念ながら、僕の家の棚にF1のトロフィーが並ぶことはなかった」

「僕はF1での成功を夢見ていたけど、それを失った。しかし、それと引き換えに多くのものを得た。それらのどちらがより重要なのかを判断するのは僕ではない」

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