KTMのペドロ・アコスタは、MotoGP開幕戦タイGPの決勝で転倒し、19位に終わった。トップ10フィニッシュのチャンスを失ったこの転倒にアコスタは憤っており、KTMと原因解明に努めたいと語った。
アコスタは6番グリッドからレースを始め、序盤は9番手で争った。しかし4周目にターン1でクラッシュしてしまい上位争いから脱落。なんとかレースには復帰したが、19位とポイント圏外に終わった。
アコスタは転倒時の状況について、マルコ・ベッツェッキ(アプリリア)の後方を走っているときに、リヤの荷重が突然抜けてしまい、それによって転倒してしまったと語っている。
2025年型のKTMのマシンは、以前の仕様よりもリヤの荷重が不足しやすくなってしまっているとアコスタは指摘しており、その原因が何なのか、解明しなくてはならないと語っている。
「腹が立っているのは確かだ。理解できていないことがたくさんあるんだ」
アコスタはそう語る。
「今年はリヤの荷重がより抜けやすくなっているようだから、その点を理解する必要があるんだ」
「ベッツェッキの後ろで、リヤへの荷重が無くなってしまった。ワイドに膨らんで、スライドしすぎて、フロントから転んでしまったんだ。これ自体は普通のクラッシュだったけど、僕達はこの荷重不足がどこから来たのかを理解しなくてはいけない」
「リヤの荷重が抜けると、急にスライドしてしまって、フロントにしわ寄せがくる。これは複数の要因が合わさっているものだ」
「あるひとつが上手くいって、別の点では上手くいかない理由を僕達は理解する必要がある」
「リヤの荷重を維持するための唯一の方法は、ブレーキをソフトにかけることだけど、それはラップタイムにとっては全く上手くいかないモノだかね」
KTMはまた、ブリーラムテストでタイヤライフにも問題を抱えていた。その問題はレースウィークになっても持ち越されており、上位争いに加わることができなかった。
アコスタはクラッシュ後に復帰したことも、マシンに関するデータをより多く収集するためだったと述べていて、タイヤの劣化について「普通ではない」と説明した。
「(データを集めるために)レースをリタイアしなかったんだ」
「ペースは悪くはなかったけど、クラッシュで40秒を失ってしまった」
「週末を通じてタイヤは劇的な状態にあったから、タイヤの状態を確認することが重要だった。だから集めたデータで何か分かるといいね。どうして普通じゃないタイヤの劣化が起きてしまっているのかを解明しなくちゃいけないんだ」