◆ラグビー◇リーグワン 第10節 静岡BR44-14三重(2日・ヤマハスタジアム)
静岡ブルーレヴズが三重から6トライを奪い、約1か月ぶりのホーム戦を44―14で飾った。前半から押し込み、SH北村瞬太郎(22)が2トライを奪うなど躍動。13人で戦う時間帯もあったが粘り強く守り、前節(2月22日)で東京ベイに大敗した悪夢を払拭(ふっしょく)した。次節は15日、ホームで首位の埼玉を迎え撃つ。
2月1日以来となるヤマハスタジアムでの一戦を、レヴズが最高の形で締めくくった。後半37分から敵陣ゴール前で相手ボールのスクラムを連続で押し勝ち、最後はそのままなだれ込んでトライ。7429人の観衆に強みを見せつけ、フッカー作田駿介は「FWが意思を統一して戦えた」と胸を張った。
3連勝を狙っていた前節は、東京ベイに14―62で完敗。序盤でシンビン(一時退場)が重なったことが響いた。この日は「大量点を取って勝ちにいく」と全員、気合が入っていた。キックオフと同時にチャージをかけ、開始4分で先制トライを奪った。11分にはフランカーのクワッガ・スミス主将が1対1から「自分の直感を信じた」とウィング並みのパントキックを放って抜きに行った。前半だけで4トライを奪い、32―7と引き離した。
後半は攻め込まれたものの、ゴール前で集中力を切らさず守った。11分にはカウンターからWTBマロ・ツイタマが抜け出すと、フォローした北村が独走して、この日2つ目のトライ。21、23分とイエローカードが出て13人になったが、相手を1トライに抑え「1人少ない状況の練習もしていました。あの時間帯を守れたのが大きかった」と喜んだ。
快勝で4位の座をガッチリと守り「プレーオフ進出(6位以内)が見えてきた」。次節は今季無敗(9勝1分け)の埼玉戦。この勢いで強敵をぶち破る。
〇…34歳のロック大戸裕矢が、チームでは4人目となる公式戦150試合出場を達成した。前半4分に同期の日野剛志からパスを受けて中央を突破し、マフーザの先制トライを呼び込んだ。試合後は記念Tシャツを着た仲間に囲まれ、家族から花束を受け取り「これがゴールじゃない。(プレーオフ進出の)トップ6へチームを引っ張っていきます」とあいさつ。試合については「前半のパフォーマンスが80分通してできるように」と反省も忘れなかった。
WTB矢富洋則(今季初先発で1トライ)「前節ボコボコにされて、みんな意識が変わった。キックオフから全力でいきました」