MotoGPの開幕戦タイGPは非常に暑いコンディションで行なわれたが、ホンダのジョアン・ミルとヤマハのアレックス・リンスは、火傷を負ってしまったと明かした。
今季開幕戦の行なわれたタイのチャーン・インターナショナル・サーキットは、週末を通じてとても暑かった。気温は35度越え、路面温度も決勝では50度を越えていた。
この過酷なまでの暑さは、ライダーに対しても影響を及ぼした。2日目のスプリントレースの時点でもファビオ・ディ・ジャンアントニオ(VR46)が熱問題でリタイアを喫していたが、決勝では熱によって転倒も発生したのだ。
熱にやられたのは、ホンダのジョアン・ミル。改善傾向を見せているホンダでミルは予選11番手から、レース前半に順位を上げて7番手を走っていた。
しかしレース中盤の15周目、ミルは最終コーナーで転倒……トップ10フィニッシュのチャンスを失ってしまった。
当初、ミルの転倒は完全にミスに起因するものだと見られていたが、その後の取材に対して、彼はバイクが熱くなりすぎていたことが遠因だったと明かした。
「バイクに熱の問題を抱えていたんだ」と、ミルは説明する。
「これは今後も取り組んでいく必要のある問題だ。そして実際のところいくつか修正を加えたんだけど、2日目よりも悪化してしまった」
「2日目から改善しようとしていたんだけど、正直に言って火傷を負ってしまったんだ。バイクに留まるのも相当な難題だったよ。バイクに乗っていて最悪の状態だった。こんなふうに火傷したことはない」
「そして正直、この事はクラッシュを避ける上でプラスにはならなかったね。僕はミスを犯してしまったけど、火傷をしたせいで、ミスをしないようにすることもできなかった」
ミルは火傷で右足に水ぶくれができてしまっていたと語っている。
「(最も影響を受けたのは)右足だったんだ。水ぶくれがいくつかできてしまった」
「気温が何度だったかは知らないけど、本当に熱かった。焼けるようにね。そして右コーナー、特に低速の右コーナーでは焼けるようだった」
「火傷を負ったコーナーで、クラッシュしてしまったんだ」
なお、ミルだけではなくヤマハのアレックス・リンスも、決勝レースでは足に火傷を負ってしまったことが判明している。