クリスタル・パレスに所属するフランス人FWジャン・フィリップ・マテタが、左耳を25針縫う重傷を負ったことが明らかになった。3月1日、イギリスメディア『BBC』が伝えている。
FAカップ5回戦が3月1日に行われ、クリスタル・パレスはミルウォール(2部)と対戦し、3-1で勝利を収めた。しかし、この試合では6分にマテタがDFラインの裏に出たボールを追いかけた際に、このボールを処理したミルウォールGKリアム・ロバーツと衝突。GKロバーツは浮き玉のボールに先に触りクリアしたものの、蹴った足は高く上がり、そのままマテタの頭部付近を足裏で蹴る形となってしまった。
これにより、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の助言の下、オンフィールド・レビューで確認された後、GKロバーツはレッドカードで一発退場となった。そして、負傷したマテタはピッチ上でしばらく治療を受けた後、酸素を投入されながら、救急車で病院へと運ばれていた。
なお、クラブ公式サイトによると、病院に運ばれたマテタは左耳に重度の裂傷があり、25針を縫ったが、検査の結果は良好ですでに退院したことが報告されている。
それでも、この危険なタックルを受けたクリスタル・パレス側はGKロバーツのプレーに怒りを滲ませており、『BBC』によると、オリヴァー・グラスナー監督はこのファウルで「JP(マテタ)のキャリアは終わっていたかもしれない」と語っていたほか、スティーブ・パリッシュ会長は試合のハーフタイムに次のように憤りを見せていたという。
「今のところわかっているのは、彼の耳の後ろにひどい切り傷があるということだ。私が観戦してきた中で、このようなチャレンジは見たことがない。これは私が今まで見てきたフットボールのピッチ上で最も無謀なチャレンジだったと思う」
「彼(GKロバーツ)は同じプロ選手を、そしてその人の命をも危険にさらしたのだから、自分自身をじっくりと見つめ直す必要があると思う。試合の残りについて話すのは難しい。ひどいチャレンジだったよ」
また、『BBC』の番組『マッチ・オブ・ザ・デイ』に出演した元イングランド代表DFマーティン・キーオン氏も「彼があんなに足を高く上げていたなんて信じられない。ひどく、恐ろしいチャレンジだ。見るたびにひどさを感じる」とGKロバーツのプレーを非難している。