平幕・高安、35歳に。「強くなりたい」という思いは今も変わらず

平幕・高安、35歳に。「強くなりたい」という思いは今も変わらず

3場所連続勝ち越し中の東前頭4枚目高安が、充実の齢を重ねた。28日に35歳の誕生日を迎えた元大関は「この年になっても新しい発見がある。相撲が楽しい。向き合える幸せを感じている」。

春場所(3月9日初日、エディオンアリーナ大阪)を前に27日は大阪市内の田子ノ浦部屋で部屋の幕下以下の4人を相手に連続22番取って20勝。土俵際の投げの打ち合いや激しい突きなど休まず攻め続けた。平成17年春場所初土俵。今年は節目となる20年目。相撲経験がなく序二段の力士にも勝てなかった当時を思い出し、「強くなりたいと思う気持ちは、いまもかわらない」。

たとえば、立ち合い。重力にあらがい、かたい土俵を蹴って前へ出る推進力は陸上の短距離選手に学ぶ。専門の知識を持つトレーナーらと男子100メートルの世界記録保持者で伝説のスプリンター、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)の現役時のスタートを映像で分析。応用につなげる。

幕内通算勝ち星は599勝。40歳で現役最多の平幕玉鷲(662勝)に次ぐ600勝の大台も目前。大関陥落などの挫折を含め「経験した実感の積み重ねが大事。年を取ることは悪いことばかりではない」。〝青雲の志〟は、いまなお熱い。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次