中山記念2025
[GⅡ中山記念=2025年3月2日(日曜)中山競馬場、芝内1800メートル(4歳上)]
【新人記者・栗栖歩乃花のトレセン日記】
今週から中山開催がスタート。日曜にはGⅡ中山記念(芝内1800メートル)が行われ、国枝厩舎はシックスペンス(牡4)とパラレルヴィジョン(牡6)の2頭出しとなります。「同一厩舎の2頭出しは人気薄がくるから侮れないですよ。同じキズナ(産駒)ですし」とパラレルヴィジョンを持ち上げるシックスペンスの担当厩務員・熊谷さん。同厩舎といえどもレースに向かえばライバルなのです。
シックスペンスは5か月の休養明け。ここまでのレースを見ても休み明けを苦にしないタイプに見えます。実際に「気はいいほうなので大丈夫だと思います」と熊谷さんも心配なさそう。ただ、ひとつ心配があるようで「牧場から帰ってきて少し大きくなったなという感じです。乗っている人は息遣いは悪くないと言っていますし、筋肉質なところはあるのでそう見えるのかな。もちろん成長分なのもありますが」と冬場でやや絞り切れていないことを挙げました。カイ食いがいいので「レースに向けてダイエット(調整)している」とも。馬体は注目したいポイントです。
続けて、この馬に関してよく言われる「ハイペースでの時計がない」ということについても教えてくれました。実際にデビュー戦からすべてスローペースでのレースですが、「スタートがいい馬なのでいい位置は取れるので気にはしていません。位置さえ取れれば心配ないです」ときっぱり。そんなスタートの速さを含めて「センスがいい馬」なのでどんな展開になってもこなしてくれそうです。
一方、パラレルヴィジョンは昨年、ニューイヤーS→ダービー卿CTと連勝した後の4戦はポテンシャルを発揮できないレースが続いています。それでも前走は0秒4差の6着にきており中山コースへの適性を見せました。担当厩務員の町田さんは「着外だったけど、久々にやる気を出してくれましたね。(連勝後4戦は)東京と新潟を使っていましたがオープン、重賞と連勝している右回りの中山は向いているのかもしれないですね」と話します。引き続き中山コースなのはプラス材料でしょう。
シックスペンス同様パラレルヴィジョンも食欲旺盛だそうで「カイバはバリバリ食べます。残さず食べるのでいつも体重が心配なくらいです。でも食べてくれて元気はいいですし、調整面的には今時期にしては少し太め残りなところはありますけど、問題ないと思います」。調整も順調に進んでおり、カイ食いも落ちずにここまでこられているとか。
同じ厩舎で同じキズナ産駒で同じく食欲旺盛。中山記念は共通点の多いこの2頭がどんなレースを見せてくれるか。目指せワンツーフィニッシュ…いや、厩舎としては同着という結果がベストかもしれませんね。