フランス国内杯(クープ・ドゥ・フランス)は25日に準々決勝を開催した。リーグ戦12試合未勝利のスタッド・ランスはFW伊東純也、FW中村敬斗、DF関根大輝が揃って先発出場してアンジェと対戦。関根のクロスを中村がヘディングシュートで決めると、1-1で突入したPK戦を5-3で制して1987-88シーズン以来37年ぶりの4強入りを果たした
スタッド・ランスは前半24分、中村がドリブルでペナルティエリア手前まで持ち運んで切り返し、右サイドをオーバーラップする関根に浮き球を通す。関根はトラップからクロスを上げると、ボールはPA内の相手DFに直撃。関根らスタッド・ランスの選手たちはハンドをアピールした。主審は当初ノーファウルと判定するも、VARの介入があってオンフィールド・レビューを実施。ただ主審は映像を見た結果、ノーファウル判定を保持してPKにはならなかった。
両チームともチャンスが少ない中で前半42分、伊東が右サイドでボールを持つと関根がインナーラップでボールを受ける。そのまま中村に渡すと、中村はPA手前のゴール正面から右足一閃。ただGKメルビン・ジンガの正面に飛び、スコアレスで試合を折り返した。
後半はアンジェのペースで進んでいく。そうした中でスタッド・ランスのサンバ・ディアワラ監督は後半27分に新加入DFマルコム・イェンを投入。イェンはこれが加入後初出場となり、ファーストプレーでいきなり自陣ペナルティエリア内で相手を制す守備対応を見せた。
するとスタッド・ランスは後半29分、関根がFWウマル・ディアキテのパスを右サイドで受け、クロスを供給。中村がゴール正面から頭で合わせて待望の先制ゴールを奪った。関根はこれが加入後初アシストで、中村は今季公式戦9点目になった。またディアワラ体制での公式戦5試合目でチームにとっての初ゴールにもなった。
ところが後半ラストプレー、アンジェが波状攻撃を仕掛けるとFWアフマドゥ・バンバ・ディエンがボレーシュートで劇的な同点ゴールをゲット。そのままキックオフを行わずにタイムアップとなり、大会規定により延長戦は行わずPK戦に突入した。
先攻のスタッド・ランスは中村が1人目を担当。ゴール正面へ蹴り込んで成功した。するとアンジェの1人目が蹴る直前、主審が試合をストップ。中継映像ではスタンドからスタッド・ランスGKイェバン・ディウフにレーザーポインターが照射されていたことが示された。アンジェは間が空いてしまったが、バンバ・ディエンが冷静にゴールネットを揺らした。
それでもスタッド・ランスはGKディウフが2人目のキックをセーブ。その後は両チームの成功が続く中、4人目に登場した伊東はGKに触れられながらも右上に決めて成功した。スタッド・ランスは5人目のディアキテも決めて全員成功。大会3試合連続でPK戦を制し、タイトル獲得まで2勝に迫っている。