アルピーヌが公開した2025年型のF1ニューマシンA525。モノコックは昨年と同じものではないかとも言われるが、サイドポンツーンなどには大きな変更点が見える。ルノーが新レギュレーション下のパワーユニット(PU)開発を断念したため、アルピーヌとしては自社製PUを搭載する最終年。一矢報いることはできるのだろうか?
ピエール・ガスリーのチームメイトとして、新人ジャック・ドゥーハンを起用することになった2025年のアルピーヌ。モノコックに「A525-05」と印刷されるシーンがSNSで投稿されるなどしたため、「いきなりシャシー番号5って!? A524とモノコックは同じ形状なんじゃ?」と心配する声も聞かれた。
その真相は定かではないが、それでも外見では、先代のA524とは異なる部分がいくつか確認できる。
ノーズは短くなった。これにより、フロントウイングのメインプレーンはノーズに直には接続されず、1枚目のフラップから吊り下げられる格好となった。

ただこの短いノーズは、A525で初登場というわけではない。実は昨年のカタールGPで、ガスリーが走らせるマシンに先行投入されていたのだ。エクゼクティブ・テクニカルディレクターのデビッド・サンチェスは昨年夏の段階で「大きなアップデートが予定されており、それが来年の基礎になる」と語っており、この短いノーズはその先行投入例のひとつであるのだろう。
サイドポンツーンにも大きな変更が加えられた。インテーク部分は、昨年後半戦仕様よりもさらに薄くなったようで、さらに横方向にも広げられているように感じられる。サイドポンツーン後端にはエアダムが存在する。
エンジンカウルの側面には、後方に向けた排熱用と見られる開口部が設けられた。昨年この部分には明確な段差があり、その側面にルーバーを開いて排熱効果を確保していた。排熱効果という点では、A525のような開口部があるのは理解できるが、この部分でカウルの段差が終わってしまっている理由は不明だ。これで、リヤウイングの下に気流をしっかりと導くことができるのだろうか?
ただこれに似た開口部は、今季のフェラーリSF-25にも存在していて、もしかしたらトレンドのひとつとなるのかもしれない。
カーボン地のままの黒い部分が多かったA524と比べ、このA525は塗装されている部分が明らかに増え、アルピーヌらしいメタリックブルーの部分が目立つ美しいマシンになった。この美しくなったマシンが上位を走るシーンが見られるのか?
