【春場所新番付】幕内経験を持つ47歳の序二段力士、今場所中に歴代6位の記録達成へ/各種記録編

【春場所新番付】幕内経験を持つ47歳の序二段力士、今場所中に歴代6位の記録達成へ/各種記録編

日本相撲協会は25日、大相撲春場所(3月9日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表した。

現役力士の今場所達成可能な歴代10傑入りなどの記録は以下の通り(在位したことで達成済みも含む)。

【通算出場】

不惑でもなお元気な「鉄人」玉鷲(40=片男波)は1673回に伸ばしており、歴代7位に位置する。6位の若の里は1691回で、順調なら5月の夏場所で玉鷲が追い抜くことになる。ちなみに歴代1位は大潮の1891回で、2位は旭天鵬の1871回。

【通算勝利数】

現役最後の場所となった21年7月の名古屋場所で全勝優勝した横綱白鵬(現宮城野親方)が「1187勝」という歴代トップの大記録を打ち立てて引退した。歴代2位の元大関魁皇(現浅香山親方)の1047勝、同3位の元横綱千代の富士(先代九重親方)の1045勝までが「1000勝超え」で、大相撲史に偉大な足跡を残している。

現役1位は玉鷲の845勝。歴代10位で860勝の元関脇寺尾(故先代錣山親方)まではあと15勝となり、その背中が見えてきた。

現役2位は高安(34=田子ノ浦)の759勝。3位は再入幕佐田の海(37=境川)の731勝で続く。

【幕内在位場所数】

歴代1位は元大関魁皇の107場所。白鵬は歴代単独2位の103場所で現役にピリオドを打った。それでも白鵬が残した新入幕からの幕内連続在位は、史上初の100場所を超える大記録となっている(103場所まで更新)。

現役1位は、今場所の在位で93場所を数える玉鷲。先場所で並んだ元大関琴奨菊(現秀ノ山親方)を抜き、元関脇寺尾と並んで6位となる。今年も幕内に1年間在位すれば97場所となり、高見山と安美錦に並ぶ歴代4位に浮上する。現役2位は高安で82場所目、同3位は宝富士(37=伊勢ケ浜)で78場所目をそれぞれ今場所で迎える。

【幕内出場回数】

現役1位は玉鷲の1377回で歴代6位。今場所初日で歴代5位の寺尾に並ぶ。現役2位は宝富士の1155回。なお歴代1位は、元関脇旭天鵬(現大島親方)の1470回。

【幕内勝利数】

白鵬が1093勝で、2位の魁皇に214勝もの差をつけ歴代トップに立っている。歴代10傑には千代の富士(3位=807勝)、北の湖(4位=804勝)、大鵬(5位=746勝)、貴乃花(10位=701勝)といった優勝回数20回以上を誇る、そうそうたる横綱が名を連ねている。

現役1位は玉鷲の662勝、2位は高安の599勝、3位は宝富士の541勝で続く。新横綱豊昇龍は現在248勝。25歳の横綱は長い年月をかけ、さらなる白星を積み重ねていく。

【通算連続出場】

初土俵以来、無休の「鉄人記録」を持つのが玉鷲だ。24年秋場所2日目、青葉城が歴代トップとして38年間も保持していた1630回についに並び、3日目に追い越した。その後も皆勤を続け、初場所終了時点で1673回に伸ばしている。空前の大記録は、この先どこまで伸びていくのだろうか。

幕内経験もある47歳の序二段芳東(玉ノ井)は、歴代7位の1363回。先場所には寺尾の1359回を抜き去った。順調なら、今場所中に歴代6位大竜川の1367回を超える。

【幕内連続出場】

現役最長記録を更新しているのが玉鷲だ。13年名古屋場所から続く記録を大台に乗せ、現在1032回。先場所中には長谷川を超えて歴代5位とした。

現役2位の宝富士は24年の初場所の皆勤で990回となり、当時歴代6位に浮上した。同年春場所で十両に陥落したため、過去5人しかいない1000回の大台を前に記録は途絶えたが、10年以上も連続して幕内で出場という立派な記録だ。なお現役3位は大栄翔(30=追手風)の702回で、現在も継続中。

【三賞受賞】

22年九州場所で殊勲賞を受賞した高安(32=田子ノ浦)が12回受賞となり、栃東(元大関)、安美錦と並び歴代10位に名を連ねた。今場所は東前頭4枚目。もう1回受賞して13回になれば歴代7位タイ(武双山、土佐ノ海、琴光喜)、さらにもう1回上乗せして14回になれば同4位タイ(鶴ケ嶺、朝潮、貴闘力)まで上がる。

現役で高安に続くのが、御嶽海の10回、それに続く9回の照ノ富士が引退したことで、8回の大関大の里が3位に順位を上げた。なお歴代1位は安芸乃島(元関脇)の19回。後述の金星獲得でも歴代トップで、大物キラーぶりがうかがえる。なお歴代2位は1差の18回で琴錦(元関脇)となっている。

【金星獲得】

22年名古屋場所で逸ノ城が、横綱照ノ富士を破り通算9個目の金星を獲得。三根山、玉乃海ら5人が名を連ねていた史上10位の仲間入りを果たしたが、既に引退している。

現役で金星獲得1位は、玉鷲、遠藤(34=追手風)、今場所は十両の北勝富士(32=八角)の3人が7個で並ぶ。歴代10傑(9個)入りするにはあと2個の金星が必要だが、横綱が豊昇龍一人しかいないため、今場所で達成はできない。

幕内2人の番付は、玉鷲が西前頭7枚目で遠藤が同9枚目。番付編成上、この2人が横綱と対戦することはない。白星量産の快進撃で終盤まで優勝争いに加われば、番付より優勝争いが取組編成で優先される傾向から、歴代10傑入りに「リーチ」をかけるチャンスが巡ってくるかもしれない。

ちなみに金星獲得歴代1位は安芸乃島の16個で、2位で並ぶ高見山と栃乃洋に4個の差をつけている。

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