僕はハミルトンの代役じゃない」――期待のF1新人アントネッリ、「自分の物語を描くためにここへ来た

僕はハミルトンの代役じゃない」――期待のF1新人アントネッリ、「自分の物語を描くためにここへ来た

メルセデスからF1デビューを果たすアンドレア・キミ・アントネッリは、自身を前任者であるルイス・ハミルトンの代役とは考えておらず、F1で自分自身の物語を描きたいと語った。

7度のF1世界チャンピオンであるハミルトンがメルセデスでの12年間を経てフェラーリへの移籍を決めた後、チームは後任ドライバー選択を行ない、最終的に育成ドライバーであるアントネッリを選んだ。

アントネッリはヨーロッパカート選手権で連覇を達成し、フォーミュラレースでの最初の2年間で4つのタイトルを獲得。FIA F3を飛び級してFIA F2に挑戦するなど、メルセデスからはハミルトンの後任に相応しい存在と見られてきた。

「僕が彼の代わりというのは正しいと思わない」とアントネッリはハミルトンについて語った。

「彼はこのスポーツで多くのことを成し遂げてきたし、僕は次世代のメルセデスドライバーだと感じている。ここで自分のストーリーを描きたいと心から思っているんだ」

「間違いなく、メルセデスでレースをすること、トップチームにいることには大きな責任がある。このチャンスを最大限に活かしたいんだ」

開幕戦オーストラリアGPを18歳6ヵ月で迎えるアントネッリは、レッドブルのマックス・フェルスタッペン、アストンマーティンのランス・ストロールに続いて、F1史上3番目に若いドライバーとなる。

僕はハミルトンの代役じゃない」――期待のF1新人アントネッリ、「自分の物語を描くためにここへ来た

アントネッリはF2の2024年シーズンでやや苦戦を強いられたものの、それでも2勝をマーク。チームメイトで今年ハースからF1フル参戦を果たすオリバー・ベアマンを予選で上回った。

「昨シーズンは本当に良い勉強になったと思う」とアントネッリは振り返った。

「苦境に立たされた時こそ、より強くなれるし、苦境を乗り越える方法を実際に学ぶことができる」

「昨シーズンは本当に良い勉強になったし、今年は大きな壁を乗り換えなければならない。おそらく、苦難に直面することもあるだろうし、それに直面した時のために、より多くの準備ができていると感じている」

前任者のハミルトン同様、ビッグチームからのF1デビューとなるものの、アントネッリは2025年の見通しについて現実的な見方をしている。

「僕はプロセスに全集中し、楽しもうと思っている」とアントネッリは言う。

「いいリズムでスタートし、そこから積み重ね、一貫性を保ちたいと思っているのは間違いない」

「もちろん、マインドは常に変わらない。コースに出て勝ち、可能な限り最高の結果を出すことだ。しかし同時に、競争は本当に激しいから現実的である必要がある」

一方で新しいチームリーダーであるジョージ・ラッセルは、アントネッリが自身のペースに追いつくことを期待しつつも、F1で学ばなければならないことは少なくないと認めた。

「キミは本当に速いドライバーで、モチベーションも高い」とラッセルは言う。

「当然のことながら、どのドライバーにとっても1年目は学ぶことが多い」

自身も2019年にデビューを果たしたラッセルは、アントネッリが置かれる状況がどのようなモノなのか、ある程度理解している。

「(F1デビュー時は)自分に自信があるからね」とラッセルは説明した。

「キミの年齢だった頃の自分を振り返ってみても、遅いとは思わないし、ただ時間をかけて経験を積み、F1の動きにどう対処するか、(チームの)2000人のためにどう働くかを今は分かっている」

「でもスピードがあればあるだけ良い。なければない。単純な話だ」

「キミは確実に僕を追いかけてくるだろうし、切磋琢磨することになる」

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