マクラーレンのランド・ノリスは、F1の2025年シーズン中にはトップ4以外のチームが優勝する可能性が出てくると予想している。
2022年に現行グラウンドエフェクトレギュレーションが導入され以来、レッドブルが支配的なパフォーマンスを発揮してきた。それでも現行マシンに関する理解度が上がるにつれて、他チームも年を追うごとに接近。昨年はマクラーレン、フェラーリ、メルセデスが優勝を記録し、マクラーレンは1998年以来となるコンストラクターズタイトルを獲得。レッドブルの支配を打ち破った。
レッドブルが1レースを除いて全勝した2023年シーズンの翌年に、4チームがトップ争いを繰り広げたことはF1ファンにとって新鮮な光景だった。現行レギュレーション最終年となる2025年は、各チームがF1新時代となる2026年に向けて開発の焦点を移さなければならないため、さらにチーム間の差が接近する可能性がある。
ノリスは、アルピーヌやアストンマーティンのような現在トップ4を追いかけるチームでさえ、2025年は勝利を掴むことができるかもしれないと考えている。
「みんなが(2025年はより僅差になると)予想している。レギュレーションが変わらなければ、どんどん近づいていく。いつもそうなるんだ」とノリスは言う。
「昨年末にはすでにかなり接近していたし、中団チームが追い上げてきて、どんどん近づいてきているのが見え始めていた」
「冬から今シーズンにかけて、その傾向はさらに強まるだろう。おそらく、マクラーレンやフェラーリ、メルセデス、レッドブル以外からも勝者が出てくるだろう。それはF1にとってもファンにとっても良いことだと思う」
「いつものメンバーだけにはならないと思う。今年は少し変わるはずだ。シーズン序盤はそうでもないかもしれないけど、シーズンを通して見ると、おそらくもう少し揺れ動くことになるだろうね」
中団以降の6チームのうち、現行レギュレーションで勝利したチームはなく、アルピーヌのエステバン・オコンが2021年ハンガリーGPで勝利したのが最後だ。
ただ、アルピーヌは昨年のサンパウロGPでオコンとピエール・ガスリーが表彰台に上がった。激しい雨に見舞われたこのレースのように、上位陣が脱落するようなケースでは、中団チームが結果を出せるような状況となっているのだ。
ノリスのチームメイトであるオスカー・ピアストリも、メルセデスのようなチームがある週末には苦戦を強いられ、ラスベガスでは圧倒的な強さを見せるなど、サーキットごとに勢力図が変化し、記憶に残るシーズンになるかもしれないと話している。
「昨シーズンの終盤を見ると、異なるチームから何人もの優勝者が出ている。今季は非常にタイトなシーズンになりそうだ」
「サーキットごとにどうなるか分からない。昨年の僕たちはシーズンのほとんどで優勝争いに加わっていたと思う。でもシーズンの大半は誰が主なライバルになるのか分からなかったし、それが毎週変わっていた。だから今季も同じことがもっと起こると予想している」