フェブラリーステークス2025
[GⅠフェブラリーステークス=2025年2月23日(日曜)東京競馬場、ダート1600メートル(4歳上)]
現代競馬における最重要ポイントは牧場=トレセンの連携。ぶっつけでのGⅠ挑戦、1か月程度のレース間でも放牧に出ることが少なくない現状では、これがうまくいくかどうかが勝敗を左右する。
2024年ラストのGⅠ・ホープフルSをノーザンファームしがらき活用のクロワデュノールが制したことで、年間外厩GⅠランキングで同場がノーザンファーム天栄を逆転して年間トップに輝いた(文末参照)。
今年のGⅠ戦線もノーザンファームの東西拠点が軸となるのだろうが、関西で第3の地位を確立しつつあるチャンピオンヒルズに、昨年開場した、社台ファームの関西における外厩である社台ファーム鈴鹿など、〝2強〟を追う新興の猛攻にも注意を払いたいところだ。
さっそく、今年のJRA・GⅠ第1弾であるフェブラリーSで〝第3勢力〟がやってくれそうだ。珍しく活用馬ゼロのノーザンファームしがらきとは対照的に、チャンピオンヒルズ帰りの馬が4頭も顔を揃えた。その中にはエンペラーワケア、ペプチドナイルという人気上位馬もおり、加えて、今回は在厩調整でも、通常は同場を使っているサンライズジパングも出走。今年はチャンピオンヒルズによるチャンピオンヒルズのためのフェブラリーSとなるかも?
その中でオススメするのはエンペラーワケア。詰まったローテで使うよりも間隔を空けたほうがポテンシャルを発揮できるタイプで、まさに外厩とトレセンの純度の高い〝融合〟がここまでの出世を演出してきたと言える。
「青写真として武蔵野SからフェブラリーSというローテは早いうちから考えていました」と話す杉山晴調教師も「こうやって大事に使わせていただく中で、馬体の成長がようやく追いついてきたかなというのがこの一年、馬を見てて思うところですね」とチャンピオンヒルズとのタッグでつくり上げた完成形に自信を見せた。
【フェブラリーS・出走馬の外厩利用状況】
1枠1番エンペラーワケア
チャンピオンヒルズ(滋賀県)2024年11月10日~1月24日
1枠2番タガノビューティー
在厩調整
2枠3番ミトノオー
阿見トレーニングセンター(茨城県)1月5~28日
2枠4番ウィリアムバローズ
チャンピオンヒルズ(滋賀県)2024年11月13日~1月29日
3枠5番アーテルアストレア
チャンピオンヒルズ(滋賀県)2024年12月6日~1月15日
3枠6番メイショウハリオ
宇治田原優駿ステーブル(京都府)2024年11月27日~1月16日
4枠7番サンデーファンデー
吉澤ステーブルWEST(滋賀県)1月28日~2月11日
4枠8番ドゥラエレーデ
在厩調整
5枠9番コスタノヴァ
在厩調整
5枠10番アンモシエラ
在厩調整
6枠11番ペプチドナイル
チャンピオンヒルズ(滋賀県)2024年12月4日~1月22日
6枠12番サンライズジパング
在厩調整
7枠13番デルマソトガケ
在厩調整
7枠14番ミッキーファイト
ノーザンファーム天栄(福島県)2024年12月21日~1月24日
8枠15番ガイアフォース
宇治田原優駿ステーブル(京都府)2024年12月4日~1月29日
8枠16番ヘリオス
※地方馬
※2024年 年間GⅠ外厩ランキング
【1位】ノーザンファームしがらき=1着6回、2着5回、3着4回
【2位】ノーザンファーム天栄=1着5回、2着7回、3着2回
【3位】チャンピオンヒルズ=1着4回、2着2回、3着2回
【4位】ミッドウェイファーム=1着1回、2着1回
【5位】山岡トレーニングセンター=1着1回
【5位】社台ファーム鈴鹿=1着1回
【7位】山元トレーニングセンター=2着1回、3着4回
【8位】宇治田原優駿ステーブル=2着1回、3着1回
【9位】大山ヒルズ、Tomorrow Farm、KSトレーニングセンター、朝宮ステーブル=3着1回
※在厩調整=1着5回、2着8回、3着5回
※外国馬=1着1回、3着1回