シンシナティ・ベンガルズは攻撃重視のチームだ――少しではなく、かなりのレベルで。クオーターバック(QB)ジョー・バロウやワイドレシーバー(WR)ジャマール・チェイス、ティー・ヒギンズとの契約はその点を強調している。さらに、レフトタックル(LT)オーランド・ブラウンやタイトエンド(TE)マイク・ゲシッキとの契約を加えると、その姿勢がより明確になると言えよう。
選手人事部門責任者を務めるデューク・トビンは攻撃に重点を置いた構成に満足しているものの、ベンガルズが次のステップに進むためにはより強力なディフェンスを構築する必要があるとつけ加えた。
『SI.com』によると、トビンは現地21日(月)に「ディフェンスとオフェンスの必要性については同じくらい強く感じている」と述べ、こう続けたという。
「両者はうまく連携しなければならない。予算配分によってどちらかのポジションにやや偏るのは避けられないことだし、その部分でバランスを取れないことはあるだろう。だが、それでも補完的なチームを持つ必要がある」
昨シーズン、ベンガルズは相手の得点を上回ろうと試み、いくつかの試合で勝利を収めたが、最終的にはディフェンスの苦戦によってプレーオフ進出が阻まれた。そうした問題を受けてルー・アナルモは解雇され、新たにアル・ゴールデンが守備コーディネーター(DC)として採用されている。
「私たちは誰よりも得点できると信じている」とトビンは語った。
「それが私たちの考え方であり、私たちの本質で、常に大切にしてきたことだ。しかし、もう一方の側面にも常に気を配らなければならない。私はオフェンス側の人間であり、これまでもずっとそうだったが、ディフェンスは常に重要だと考えている」
ディフェンスの問題は、ベンガルズが契約問題を抱えているディフェンシブエンド(DE)トレイ・ヘンドリックソンを、巨額のリターンを得ない限りトレードする可能性が低いとみなされてきた理由の1つだ。
トビンは近年のドラフトでディフェンスの強化を試みている。昨年はドラフト2巡目でディフェンシブタックル(DT)クリス・ジェンキンスを指名。2023年には最初の3つの指名権を守備選手の獲得にあて、DEマイルズ・マーフィ(1巡目)、DTのDJ ターナー二世(2巡目)、セーフティ(S)ジョーダン・バトル(3巡目)を指名した。また、2021年には最初の2つの指名権でディフェンシブバック(DB)を指名し、ダックス・ヒル(1巡目)およびキャム・テイラー・ブリット(2巡目)を獲得している。その結果はまちまちで、オフェンスのバロウやチェイス、ヒギンズのように試合の流れを変えるような選手は現れていない。
トビンが今週にグリーンベイで実施される2025年NFLドラフトでディフェンスを補強するために動きに出るのは間違いないだろう。ベンガルズの中でも特に補強が必要なポジションは、エッジ、セーフティ、ラインバッカー(LB)だ。