角田裕毅が2025年もレーシングブルズからF1を走ることを望んでいなかったのは周知の事実だが、チームの一員であり続けると共に、ルーキーのチームメイトが厳しい状況に陥った時に手を差し伸べるつもりだと語った。
2025年シーズンは5名のルーキーがグリッドに並ぶ。レーシングブルズのアイザック・ハジャーもそのうちのひとりだ。同チームのガレージのもう一方にいる角田は、2021年にF1デビューを果たして以来、何度も名前を変えてきたレッドブルのジュニアチームで5年目を迎えた。
角田は今年に向けて、レッドブルのシートを獲得し、4度の世界チャンピオンであるマックス・フェルスタッペンとコンビを組むことを熱望していたが、そのシートはリアム・ローソンが掴むことに。レーシングブルズに残る角田の未来は不確かなままだ。
角田はデビュー時、既にF1での経験を十分に積んだピエール・ガスリーがチームメイトだったが、今では角田がチームや新人を牽引する立場となった。
以前のガスリーのように、チーム内でリーダー的役目を追う準備はできているか? とsports-news.jpが聞くと、角田はこう答えた。
「もちろん、準備できています。彼(ハジャー)が苦境に立たされたなら……そうならないことを願いますが、苦戦しているのであれば、できるだけ手助けしたいと思っています」
「結局のところ、僕らは世界トップ20のドライバーだと思いますし、彼はどんな困難からも立ち直る術を知っています」
「僕の1年目は、ピエールにどうすればいいか必ずしも聞いていたわけではなく、彼がチーム内でもどう振る舞っているかとか、彼がレースに向けてどう準備しているかとか、そういうことを参考にしていました」
「当然、他のドライバーから得られることもあります。アイザックはとにかく速いですし、僕とは状況が違うでしょうから、どうなるか見てみましょう」
角田はレッドブル昇格レースにおいて、結果的にローソンに先を越されることとなったが、ふたりはレッドブル育成時代からの仲であり、友情にヒビが入ることはなかったという。
「彼のことは嬉しいと言ったら嘘になりますが、彼がやるべきことをやって、ベストを尽くしたというのは間違いありません」と角田は言う。
「彼は100%のパフォーマンスをして、僕も100%のパフォーマンスをしました。結局のところ、どうするのかはレッドブル次第です」
「大きな動揺もありませんし、そういうモノです。友情という意味では、僕らは今でも友達ですし、話もします。僕は彼と話すのが好きです。友情は決して変わらないと思います。