レッドブルが22戦中21勝を果たした2023年から一転、昨年はライバルチームが台頭。マクラーレンのランド・ノリスは4勝と8回のポールポジションを獲得して、ドライバーズタイトル争いに初めて名乗りを上げた。
結果的にレッドブルのマックス・フェルスタッペンを相手に敗れたノリスだったが、同時に貴重な教訓も得たようだ。
2025年シーズン開幕戦オーストラリアGPに向けて、ノリスには躍進を遂げた昨年を経て、4度のF1世界チャンピオンであるフェルスタッペンとのバトルから何を学んだか? という質問が飛んだ。そこでノリスは、「限界まで攻める」ことを望むフェルスタッペン以外との戦いであれば、おそらくこれほど激しいモノではなかったと認めた。
「ふたつの大きなことを学んだと思う。ひとつは、レースという観点から見て、チームが僕も求めるモノ全てを引き出す準備ができていなかったということだ。マックスとのレースというのは特殊な状況で、その境地に達するまでは他のどんな形でも経験できないことだからね。違うドライバーとの戦いだったら、おそらくこれほど激しくはならないと思う」
「マックスが最も難しい対戦相手だと思うし、それはおそらく正しい評価だと思う。彼は常に限界に挑戦し、最も限界を押し上げようとするドライバーだ。僕はマックスのそういう面を学ぶことができたし、あの状況での自分が適切なレベルではなかったことも学んだ」
一方で昨年はシーズンを通してノリスが自信を高め、レース運びも改善していく姿が見られた。それは本人も認識していることだ。

「そういうことから学んだんだ。ここ数戦では、そうした状況の多くを改善できたと思うけど、F1では全ての状況がそれぞれに異なる」
「たとえまた同じ状況になったとしても、僕が正しい決断を下せるとも限らないし、マックスが正しい決断をするとも限らない」
「現時点で決断は下せないし、コースにマシンを留めつつ、何かが起こる0.5秒前に決める必要があるから難しいんだ。全体の状況を考える上で時間がたっぷりあるわけじゃない。自分に何ができるのか、どんなドライバーと戦えるのは、もう一度挑戦するのが楽しみなんだ」
「今年はマックスとのレースだけになるとは思っていない。シャルルやルイス、オスカー、レッドブルのドライバー、メルセデスのドライバーとも戦うことになるだろうね」
「どの戦いも楽しみだと。もちろん、他のドライバーたちとのバトルが多ければ多いほど、僕らにとっては良いことだけど、あまり起きることだとは思っていないよ」