尊富士(手前)を押し倒した玉鷲=エディオンアリーナ大阪(撮影・中島信生)
大相撲春場所4日目(12日、エディオンアリーナ大阪)玉鷲は立ち合い、尊富士に押し込まれたが出足を止めてジワジワと押し返し、尊富士がたまらず引いたのに乗じて押し倒した。前日はやはり若手の元気者、伯桜鵬を一発で持っていった。ベテランになると若手相手には燃えにくいものだが、玉鷲は土俵に上がれば五分と五分といった感じで向かっていく。40歳になっても新入幕の気持ちを忘れないようだ。
勝っても負けても一喜一憂せず、常に淡々とした立ち居振る舞いは、若い力士にとっては手本中の手本といえる。上位の土俵とは別に幕内になくてはならない存在で、いつまでも元気な相撲を見せてほしい。(元大関武双山)