F1チャンピオンのセバスチャン・ベッテルは、今季フェラーリへ移籍するルイス・ハミルトンについてコメントした。
現在7度と最多タイのF1王者記録を持つハミルトンが、メルセデスからフェラーリへ移籍するという決断は、近年のF1でも特に大きなニュースだった。
長年を過ごしてきたメルセデスからフェラーリへの移籍は課題を伴うものだったが、プレシーズンテストを見る限りでは、なんとか乗り切ったように見える。
ただ、ベッテルは自らも所属していたフェラーリで、かつてのライバルがイギリスとイタリアの“文化”の違いから課題に直面するだろうと語っている。
「そこは大きな部分だ。チームを変えるというのは、誰にとっても大事なんだ。そして、一緒に働く新しい人達が、おそらく最も大きな変化になる」
ベッテルはWide World of Sportsにそう語った。
「文化が異なっているんだ。言うまでもない事だけど、(F1では)ほぼ全てのチームがイギリスにあって、イタリアのチームは2つだけだ。そこが、おそらく最大の変化になる」
またベッテルは、ハミルトンが自分と同じように”フェラーリの”ミハエル・シューマッハーにあこがれていたかどうかは関係なく、フェラーリで走ることは「誰にとっても特別なことだ」と語っている。
「僕はミハエルを見て育ってきた。彼は僕のヒーローで、その殆どの時間で赤いクルマに乗っていた。だから僕にとっては、特別なものだった」
「ルイスが同じように夢見ていたかは分からないけど、フェラーリの赤いクルマを走らせるチャンスを得るのは、誰にとっても特別なことだと思うよ」
なおハミルトンのフェラーリでの戦いに対しては、元F1最高責任者のバーニー・エクレストンが、もうひとつ課題を指摘している。フェラーリはこれまでチームの中心となってきたシャルル・ルクレールを優先するだろうという点だ。
「彼(ルクレール)はずっとそこにいるから、ルイスが来たからといって彼を捨てることはないだろう。ルイスの可能性がないと言っているのではなく、彼らはルクレールのサポートを止めないし、ルクレールが仕事を成し遂げることを期待しているだけだ」