3月9日(現地時間8日)に開催されたボストン・セルティックスとロサンゼルス・レイカーズの名門対決は、例に漏れることなく、圧倒的な注目を集めた。
その注目度の高さはチケット価格にも反映されており、『TDガーデン』史上最高額を記録した。コートサイド席のチケット価格は、2万3112ドル(約340万円)にまで高騰。また、最も安い席で485ドル(約7万円)、平均価格は731ドル(約10万円)となり、異例の高値を記録することとなった。
チケット販売サイト「TickPick」によれば、この一戦のチケット価格は、NBAレギュラーシーズン史上7番目に高額な試合となったという。
こうした背景には、両者の歴史的なライバル関係がある。優勝回数でも1位を争うレイカーズとセルティックスだが、『Yahoo! Sports』によると、レギュラーシーズン50試合以上を消化した段階で両球団がカンファレンス2位以内に位置するのは、1985年以来初めてのことだという。
また、ルカ・ドンチッチの加入も価格に大きく反映されているに違いない。前代未聞の大トレードの末、プロキャリアの新章を歩み始めたドンチッチ。最初の会見では顔色が冴えず、デビュー後もフィットするまで時間がかかると予想されていたが、次第に本来の姿を取り戻すと、レブロン・ジェームズと抜群のコンビネーションを披露。レイカーズもドンチッチ加入後の11試合で9勝2敗と大きくステップアップし、一躍優勝候補の一角へと変貌を遂げた。
セルティックスについては言うまでもなく、昨年のNBAチャンピオンだ。ジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウンの二枚看板はもちろんのこと、昨年の優勝メンバーはほとんど残留。また、ペイトン・プリチャードをはじめ、セカンドユニットも質が高く、連覇は現実的な目標となっている。
「TickPick」のCEOを務めるカイル・ゾーン氏によると、レギュラーシーズンのチケット高額ランキングトップ10には全てレイカーズが関与しているという。過去最も高額だったチケットは、コービー・ブライアントの引退試合となった2016年4月14日(同13日)のユタ・ジャズ戦で、平均価格は1137ドル(約17万円)。次いで今年2月2日(同1日)に行われた対ニューヨーク・ニックスとのゲームも761ドル(約11万円)となった。
『Yahoo! Sports』のイアン・カッセルベリー記者は、レイカーズとセルティックスがNBAファイナルで再戦した場合、このチケットプライスはさらに高騰すると見込んでいる。レブロンはキャリアの晩年にあり、残りの現役生活でファイナルに到達できる回数も限られていることから、実現すれば激しいチケット争奪戦が繰り広げられることになるだろう。
なお、直近の試合はテイタムとブラウンの活躍もあり、セルティックスが勝利。レイカーズはプレーオフを勝ち進み、頂点でリベンジを果たしたいと意気込んでいるだろう。