前日の開幕戦に続いて鈴鹿サーキットで開催されたスーパーフォーミュラ第2戦。決勝レースで2位表彰台に登った坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)は、この結果は驚きだとして「大満足です」と喜びを語った。
鈴鹿での第1戦・第2戦は、2日間を通してホンダ勢が上位を占める展開となった。ドライバーズタイトル防衛を狙う坪井は、開幕戦で予選9番手から4位まで挽回しトヨタ勢として最上位に入ったものの、表彰台はホンダ勢が独占した。
一夜明け、第2戦の予選で坪井はトヨタ勢最上位の4番手とグリッド2列目に並んだが、2連続ポールポジションを獲得した野尻智紀(TEAM MUGEN)から0.350秒差、3番手太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)からも0.2秒差と水を開けられた。
決勝で坪井は一時5番手まで転落する展開となったものの、ピット戦略が好結果を呼び寄せた。第2戦は開幕戦と異なりピットウィンドウがなく、今季から導入された新スペックタイヤが長持ちすると考えられていたこともあり、TEAM MUGEN勢や太田など上位のドライバーもレース序盤からタイヤ交換義務を消化した。
しかし路面温度が前日に比べ上昇していたことも関係していたか、先にピットへ入ったドライバーたちのペースはステイアウト組に比べ芳しくなく、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)に合わせてレース後半までピットインのタイミングを遅らせた坪井は3 番手に浮上した。
結果的に、牧野はフレッシュなタイヤの利を活かしチームメイトの太田をコース上で抜き去りトップチェッカーを受け、2番手フィニッシュの太田がコース外走行で5秒のタイムペナルティを受けたため、坪井は2位に繰り上げとなった。
前日の4位を上回る2位表彰台獲得という結果に、坪井は高い満足感を示した。
「結果に対しては大満足です。正直、今週は表彰台が狙えるという状況ではまったくありませんでした。まさか表彰台に乗れるとはと驚いています」
レース後の記者会見で坪井はそう語った。
「昨日も予選がダメで、展開に助けられて4位に入ることができました。今日も一時は5番手まで落ちるという展開でしたが、(タイヤ交換を)引っ張った組の2番手を走っていました。やはり、牧野選手のペースは尋常じゃなく速かったので、その部分はやはり足りていないところも沢山あったと思いますが、ここはかなり厳しい大会、2レースになると予想していたので、耐えることができて非常に嬉しいです」
スーパーフォーミュラの第3戦・第4戦は、モビリティリゾートもてぎでのダブルヘッダー。ホンダ勢に圧倒された今年最初の週末を終えて、2連覇を狙うためチャンピオンらしい走りで食らいついていくと坪井は気を吐いた。
「練習や予選から圧倒されてしまっていたというのは正直、見れば分かると思います」と坪井は言う。
「しかし、このままでは終われませんし、王者としてダサい走りはできないので、しっかり食らいついていきたいです。チャンピオンももう1年取らなければいけないと思うので、一戦一戦大事に頑張っていきたいと思います」