ホンダ、2026年以降の複数F1チームへのPU供給の可能性を否定せず アストンとの協業が「落ち着いたらそうしていくべき」

ホンダ、2026年以降の複数F1チームへのPU供給の可能性を否定せず アストンとの協業が「落ち着いたらそうしていくべき」

ホンダはF1へ正式復帰を果たす2026年シーズン以降、複数チームにパワーユニット(PU)を供給するという選択肢を否定していない。

2021年限りでF1から撤退し、現在はレース専門の子会社であるホンダ・レーシング(HRC)を通じてレッドブル系2チームにPU供給を行なうホンダ。2026年からは、アストンマーティンへPUをワークス供給する形で正式にF1の舞台に戻ることとなる。

2026年シーズンのF1はテクニカルレギュレーションが全面的に刷新され、新しいシャシーやPUが登場する。特にPU面では、これまでのV6ターボハイブリッドという構成を維持しつつも、より電動領域の重要性が高められ、100%持続可能燃料の使用も義務付けられる。

ホンダとしてのF1正式復帰を発表する前に、HRCとして2026年からのPU製造者登録を済ませていた。そのことが発表された後、複数チームからの接触があったことを、HRCの渡辺康治社長は2023年の2月の時点で認めている。しかし、パートナーチームとして契約を結んだのはアストンマーティンであり、それ以外のチームにPU供給を行なう計画はないと明言。それは現時点でも変わらないという。

しかしレッドブル・レーシングとレーシングブルズの2チーム4台にPUを投入する現在のように、将来的には供給先を増やしていく可能性もあるようだ。1チーム2台体制よりも運用コストは倍増するが、開発において重要なデータ量も比例して増えることになる。

「我々はレース会社なので、そういった意味では、複数チームへの供給という可能性があればやっていきたいと思っています」

渡辺社長は、3月6日(木)に行なわれた複数メディアとのラウンドテーブルでそう語った。

「何も否定するモノはありませんが、まずはワークスであるアストンマーティンとのコラボレーションをしっかりやろうと思います。現段階で複数チームに(供給先を)増やそうという計画もなければ、まだその段階でもありません」

そして渡辺社長は、開発責任者(LPL)の角田哲史率いるF1プロジェクトにアストンマーティンと共に勝利を掴むことを第一目標にしてほしいとしつつも、複数チームへのPU供給が理想の形だと続けた。

「まず、角田には『アストンと勝てるようにしてほしい』ということ以外にはありません。今も複数チームへの供給ですが、それが少し落ち着いたら、できるのであればそういった形でやっていくべきだと思います」

「ただ、今はまだ検討もしていません。(角田LPLが)『集中させてくれ』と言っていますしね」

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