F1のCEOであるステファノ・ドメニカリは、キャデラックのF1参入の進捗について、「手続きに関する形式的な部分はほぼ完了している」と述べた。
キャデラックは2026年からF1に新規参入する予定となっており、これについては昨年11月にフォーミュラ・ワン・マネジメント(FOM)から原則合意を得ている。
同チームは2023年にFIAから承認を受けたものの、FOMから参戦を拒否されるという問題に直面していた。しかし当時チームを主導していたアンドレッティ・グローバルは参戦を諦めずに準備を進め、イギリスのシルバーストーンに本拠地を設立し、元F1最高技術責任者のパット・シモンズを採用するなどの動きを見せていた。
そして最終的には興味深いことに、マイケル・アンドレッティがCEOから退くなどアンドレッティ・グローバルは一歩後ろに下がり、ゼネラルモーターズとその傘下のキャデラックを前面に出す形とした結果、来季に向けた参戦が許可されることになった。
ドメニカリCEOはこの件の進捗について、イギリスのミラー紙にこう話している。
「手続きに関する形式的な部分はほぼ完了している」
「FIAと協力して最新の情報をお知らせしなければならないが、それが準備でき次第、それほど時間をかけずに、起こったことを正式に発表することになるだろう」
「そうなれば、彼ら(キャデラック)は来年、他のチームと戦う準備が整ったということになる」
キャデラックは2026年の参戦開始当初はひとまずフェラーリのパワーユニットを使用し、2030年までにワークスチームとして独自のパワーユニットを開発する予定だ。ゼネラルモーターズとTWGモータースポーツは、2025年1月に『GMパフォーマンス・パワーユニット合同会社』の設立を発表している。
ドメニカリCEOは先週、投資家向けに次のように説明した。
「キャデラックはF1参戦に向けて準備を進めている。このスポーツは非常に高度な技術と進化を遂げたプラットフォームであり、彼らにとって容易な挑戦ではない。しかし、キャデラックは本気でF1に関与しようとしていることを示すため、あらゆる準備を進めているのだ」
「GMは、F1に単なるエントラントとしてではなく、本格的なコンストラクター、メーカーとして投資する意向を示している。彼らは、F1が提供する技術プラットフォームを自社のシステムに活用できると信じているのだ」
「私はこのプロジェクトが前進し、他のチームとともにチャンピオンシップを争うキャデラックの姿をコース上で見られることを、とても楽しみにしている」