WEC(世界耐久選手権)の開幕戦カタール1812kmの公式予選が行なわれ、フェラーリ51号車(アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド/アントニオ・ジョビナッツィ組)がポールポジションを獲得した。
その名の通り1812km、または10時間の長丁場となる開幕戦。予選は昨年と同様2段階に分かれるフォーマットとなっており、12分間の予選で各クラストップ10台がハイパーポールに進出。10分間のハイパーポールで再アタックし、上位グリッドを決める。
8メーカー計18台が参戦するハイパーカークラスは、今季から新たにアストンマーティン・ヴァルキリーAMR-LMHが登場し注目を集めた。
ただ予選で速さを見せたのはフェラーリ。ジョビナッツィがアタックした51号車がトップ、アントニオ・フオコの50号車もそれに続き、ワンツーでハイパーポール進出を決めた。
昨年のコンストラクターズ王者であるトヨタは、ニック・デ・フリーズが7号車、ブレンドン・ハートレーが8号車のアタックを担当。7号車は9番手でハイパーポールに駒を進めたが、8号車のハートレーはスピンを喫し、まさかの最下位18番手で予選を終えた。
フェラーリがカスタマーの83号車を含め3台、キャデラックとBMWが2台、アルピーヌとプジョーも1台ずつハイパーポールに進出した一方で、昨年6号車がドライバーズチャンピオンを獲得したポルシェ勢は3台ともがトップ10入りを逃した。アストンマーティンも、009号車が15番手、007号車が17番手に終わった。
ハイパーポールでは、まずアタックした50号車のフオコがトラックリミット違反でアタック中断。ジョビナッツィの51号車が暫定トップに立つ。しかし、ドリス・ヴァントールがアタックしたBMWの15号車が1分38秒495の好タイムをマークし、ライバルたちを突き放した。
しかしセッション終了間際の土壇場で、ジョビナッツィが1分38秒359を叩き出す会心アタックで逆転。フェラーリ51号車が開幕戦のポールポジションを獲得した。
BMW15号車は2番手、3番手にフェラーリ50号車がつけた。その後ろにキャデラックの2台、BMW20号車が続き、トヨタの7号車が7番手。アルピーヌ35号車、プジョー93号車というオーダーとなった。
LMGT3クラスでは、レクサスやマクラーレンが速さを見せた。最終的にポールポジションを獲得したのは、ユナイテッド・オートスポーツの95号車マクラーレン(ダレン・ラーン/ショーン・ゲラエル/佐藤万璃音組)。LMGT3クラスは予選ではブロンズ、ハイパーポールではシルバーにレーティングされるドライバーがアタックするため、ゴールドの佐藤はアタックしなかった。
95号車の僚機59号車が2番手、3番手にアコーディスASPチームの78号車レクサスが入った。
チームWRTの46号車BMWは、6番手でハイパーポールに進出すると、バレンティーノ・ロッシのドライブで8番グリッドを手にしている。
決勝レースは2月28日(金)の現地14時(日本時間20時)にスタートが切られる予定だ。